日記・コラム・つぶやき

真夏のレビュー

今年の4月、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、福島県白河市の田舎に
客が殺到するというラーメン店「とら食堂」が紹介されていました。
確かに美味しそうな醤油ラーメンでしたが、マニアじゃあるまいし、ラーメンの
ためにわざわざ福島県まで行くこともないだろうと思っていたところ、番組の
終盤に福岡分店がオープンするとの情報が…なんでも一風堂の社長がその味に
惚れ込んで、分店のプロデュースを手掛けたのだとか。
場所を確認すると、なんと我が家の近くではありませんか。(車で5分程度)
早速食べてみましたが、これは美味い!(特に塩ラーメンが絶品)
日常それほどラーメンを食べる方ではなかったのですが、この夏は週一で通う
ほどハマっています。

先日のテレビ東京「カンブリア宮殿」で紹介された、浅野撚糸の魔法のタオル
「エアーかおる」…かなり気になったので、幅がバスタオルの半分のサイズの
エニータイムを購入。
抜群の吸収性で、小さめなのに一枚で髪から全身まで拭けるのでびっくり。
洗濯物の全体量も減るし、干す場所をとらないし(ハンガーに干せます)、乾き
も早いし、もう手放せない感じです。
フェイスタオルも含めて総入れ替えしようと思いましたが、絶賛品切れ中です。

話題の映画「カメラを止めるな!」を鑑賞。
制作費300万円のインディーズ映画ですが、8月から拡大公開されるや連日
満員が続いているようです。
冒頭37分間のワンショットが凄いとの前評判通り、確かに凄いのですが、この
映画の肝は「伏線と回収」にあるのでしょう。
全ての動きに意味があり、これがあの伏線だったのかと分かった時の納得感。
「必然性がない」ものには価値を感じないけど、「納得感」に払う料金の価値は
十分にあります。
ただ、原案のパクリ疑惑が発覚したことは評判に水を差すようで残念ですね。

この夏に読んだ本の中から一冊だけ紹介します。
「フリーランス、40歳の壁」 (竹熊健太郎 著 ダイヤモンド社)
フリーライターである著者が、「自由業者は、どうして40歳から仕事が減る
のか?」という疑問に自身の体験を基にその答えを書き下ろした本です。
序章には、「まずは、あなたが自由業に憧れた理由をよく思い出してください。
それが時間にも人間関係にも縛られず、好きなことができるからというもので
あったなら、一度、自分が発達障害ではないかと専門医に診察してもらうことを
真面目にお勧めします」と記されています。
また、「作家の才能とプロの才能は別物」という著者自身のプロアマ論も開陳
しています。(マジックの才能とプロの才能は別物…と置き換えて読みました)
さらに第4章には、「50歳の壁はもっと高い」という恐ろしいタイトルも…。
著者と私は2歳差なので、共感できることは多かったですねえ。
将来に少しでも不安を感じる20〜30代の若いマジシャンは読んでおいても損
はないのかなと。
将来の不安など考えないイケイケの人や「末路哀れは覚悟の前」がポリシーだと
する年長者は全く読む必要はありません。

ところで今年は不幸にも台風や大雨の当たり年…旅行の計画などの変更を余儀
なくされた方も多いのではないでしょうか?
私も悪天候の影響でオイシイ仕事が飛びました。(イベントそのものが中止に
なったり、飛行機が欠航になったり)
それで開き直ったわけではありませんが、8月は遊び過ぎました。(海のレジ
ャーで焼けるような遊びではなく、夜のネオン焼けの方です、はい)
お盆も連日連夜の飲み会と夜中のエアコンの影響もあってか、お盆明けから
喉はガラガラ鼻はズルズルの状態が半月以上も続いています。
若い頃と比べて回復が遅いですねえ…改めて50歳の壁は高いと感じます。
9月からは健康に留意して真面目に働こうと、クラブ活動の最中に決意した
真夏の夜でした。

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満たされ方

一般的に、人間は社会的承認を得ることで満たされています。
ブランド品が好きな人達は、その品物を持って、他人と差別化されることで
満たされているのでしょう。
ですから、その品物を他人の視線が全く無い無人島に持って行けば、所有
している意味は薄れるわけですね。
結局ブランド物のバッグや腕時計等の嗜好品は、ほぼ自己満足に過ぎないの
ですが、誰にも迷惑をかけずに経済の循環に大きく貢献していることも事実。

マニアやオタクと呼ばれる人達は、ある分野で珍しいモノを入手したり経験
をしたりして幸福を感じると同時に、その分野を好きな仲間からの社会的
承認を得られます。(マジック愛好家の場合はこれに近いですよね)

私はペットとして鳥と猫を飼っていますが(鳥はマジックのビジネスパート
ナーでもあります)、ペットは自分が必要であることを強く認識させてくれる
存在だし、「人と違って動物は裏切らない」と言い切る人は、日々の世話をする
ことで満たされているのです。

また世の中には「他人から好かれる」という高望みではなく「嫌われない」こと
で満たされる人も多くいるわけです。
確かに嫌われることは苦しい、できれば誰からも嫌われずに生きていたい、
そして承認欲求を満たしたい…でも、全ての人から嫌われないように立ち回る
生き方は、不自由極まりない生き方であり、同時に不可能なことなのですよ。
(巷間云われるのは…誰からも嫌われない人は、真の友人もいない)
自由を行使したければ、そこには必ずコストが伴います。
誤解を恐れずに言えば、対人関係における自由のコストとは、他人から嫌われ
ることなのですから。

マジシャンの世界で散見される、横並びで同じマジックを演じていれば安心
して満たされるという事象。(とりあえずボーリングの玉出して、ペットボトル
にカード入れて、テーブル浮かせとけば一安心…的なね)
「出し抜いてやろう」という野心が欠落気味のマジシャンが陥る「あのマジック
できる?」と訊かれた時、「できなければ劣って見えて不安になるから」とか、
「エージェントやクライアントのオーダーだから」という理由で同じマジックを
演じる状態は、心理学の「同調圧力」に近いのかもしれません。
一方で「他人に合わせる」というのは「やらされ感」が伴い、強いストレスの原因
になるのですよ。
だからと言って、自我が未確立のジェネリックマジシャンに自由に演らせた
ところで、所詮は誰かの劣化コピーを演ってしまいがち…。
(人の行く裏に道あり花の山…なのにね)
あえて流行りのマジックを演じて、「それテレビで観たことある!」という謎の
賞賛に歓喜して悦に浸る難病に罹患するパターンが多いのもまた事実。

同じ事象に相対した時になぜ齟齬が生じるのかと言えば、結局は満たされるか
満たされないのかという「受け取り方の違い」に帰結されるのでしょう…つまり、
共有している状況をどう感じるのかということ…例えば、二人でレストランに
入った時、一人が「静かで落ち着いたお店でいいなあ」と思い、もう一人は「客が
少ないということは不味いのかなあ」と思うように、受け取り方のポイントが
真逆であれば、満たされ方がポジティブとネガティブに分かれることも仕方が
ないことでしょう。

1985年のマジックコンベンションFISMマドリッド大会における二人の日本人
コンテスタントの逸話(都市伝説?)ですが…あるコンテスタントは出番前に
興奮剤を服用し、別のコンテスタントは安定剤を服用したとか。
ホント、切羽詰まった時の精神の満たされ方って違いますよね。
(ちなみに入賞したのは興奮剤の方でした)

人生の満たされ方はまさに百人百様…煩悩多き私の場合は、「仕事も趣味もやり
たいことは全てやりつくして、自分を頼って訪ねて来た者は拒まず、かつ見返り
など期待せず、逆に去って行く者は追わず、危険な匂いのする者からは笑顔で
立ち去り、舗装されていない道を見つけたらそこを歩くことに喜びを見出し、
ほくそ笑む程度の自己満足に浸りながら淡々と生きること。
そして時々夜のクラブ活動ができれば…」…そんなとこですかね。

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7月の諸々

この猛暑のせいで、外出するのは主に夜のネオン街に偏りがちで、元々が
アウトドア派ではないだけに、昼間はいつにも増して引きこもっています。
必然的に読書量が増えたので、久しぶりに読書レビューでも書こうかなとも
思いましたが、ほとんどが経済書・投資関連等のお堅い内容ばかりだったの
で、面白みも無く断念。

しかしながら前回のエントリー「複業のススメ」にも書いたように、働き方
の多様性については様々な書籍や記事で目にするようになりました。
従来は副業といえば一部のベンチャー企業の話でしたが、先日は国家公務員
にも兼業が解禁されるとの報道があり、社会にも定着してきた感もある一方、
リクルートキャリアの昨年の調査では、兼業や副業を容認する企業は1,100社
のうち23%にとどまっているようです。
かたや個人の意識はどうかというとエン・ジャパンによる正社員3,000人を
対象とした今年の調査では「副業に興味がある人」が88%で、実際の経験者
も32%に達しています。
ここで興味深いのは企業と個人のギャップ…副業を禁止する勤務先に黙って
本業以外の仕事をする「伏業」が増えていること。
たとえ勤務先が禁じていても「バレなければいい」と始める人は多いようで、
弁護士らも「就業規則が禁じる副業も本来は違法ではない」との見解を公に
示しているように、よほどの合理的な理由がなければ禁止規定に効力はない
という見解も広がっているようです…副業、複業、伏業…個人の立ち位置や
仕事との向き合い方によって呼び方が違ってくるってことですね。
7月は韓国でマジックの世界大会FISMが開催されましたね。
日本にいながらにして特にアンテナを張ってもいないのに、ある程度の情報
が入ってくるとは便利な時代になったものです。
私が海外のコンベンションに頻繁に参加していたのは80〜90年代初頭で、
当然ネットの恩恵もない時代だったので、実際に動かなければ知識や情報の
果実を得られなかったし、逆に動く努力をしないマジシャンを出し抜くこと
もできました。
また動画配信などなかったおかげで、未知のマジシャン達の初見を生の舞台
で楽しむことができました。
動画で散々観て手順のオチまで知った上で、改めてコンベンションで観るって
どうなんでしょう…そういう点では現在は便利過ぎて不幸な側面もあるのでは
ないでしょうか。
コンテストに出る、情報や新ネタを仕入れる、友人を作る、純粋にショーを
楽しむ…それぞれの目的がはっきりしていればコンベンションに参加する意義
は大きいし、ホントに刺激的な数日間ですからね。
今回、北朝鮮のマジシャンの出演がドタキャンになったというニュースは残念
でした。
80年代の北朝鮮のマジシャンの映像を所有していますが、ドレスチェンジ、
マニピュレーション、イリュージョン…まあ、どれもぶっ飛んでますからね。
若手も増えているでしょうから、いつか生で観てみたいものです。
ちょうどFISMの開催時期、私は東京へ…青山、銀座、浅草、羽田で合計8人
のマジシャンと会食。
みなさん各々のポリシーと戦略を持って頑張っていらっしゃいます。
六本木では中学時代の同級生とも再会してバカ話にも花が咲きました。
最後の夜はホテルのバーで、後輩マジシャン北原禎人氏とフランク・ミュラー
GINZA SIX店のMさんとの腕時計談義で締めました。
ところで、私も日常的にメガネを使用するようになり、TPOやファッションに
合わせたメガネの必要性を感じていたところ、北原氏自らが常連としている
浅草の老舗、渡邊眼鏡商店に案内してくれました。
さすが創業明治二十年、アンティークから最新の輸入品まで多種多様なメガネ
がズラリ…フレームが二重にズレているベルギー製の変わりダネモデルに一目
惚れして即買いしました。
店主のブログの7月18日の写真を参照。
これから必ず立ち寄るスポットとなりそうです。

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詐 称

人間の業には様々なものがありますが、一番カッコ悪いのは何か?
個人的な意見ですが…自身のコンプレックスを覆い隠すために「詐称」する
ことだと思います。

ここで誤解してはいけないのは、芸能人(マジシャンを含めて)が本番前に
入念にメイクしたり、煌びやかな勝負服を着たりするのは、自分をより良く
見せる意味合いも強いのですが、それはすっぴんを糊塗して詐称することで
はなく、テレビやステージで観客から見られることを生業とする者としての
「人前に立つ際の礼儀」(ドレスコード)に近いものだと思います。

業が深く最も情けないのが「学歴詐称」…2003年でしたか、元民主党の
若手代議士が学歴詐称で公職選挙法違反に問われ、議員辞職を余儀なく
されました。
近年でも、ハーフ顔のテレビコメンテーターが文春砲に学歴詐称を暴かれて、
キャスターとして決定していたニュース番組等、全ての職を失ったのは記憶に
新しいところです。
自分を大きく見せるとちょっと気分がいいし、誰にも迷惑をかけることもない
だろうと、普段は酒席で話していた嘘の学歴を、つい魔がさして公的文書にも
書いてしまう場合がほとんどだということですが、本人には大したメリットは
ないのに、とにかく詐称はインパクトがあるし、汚職報道や不倫報道よりも
記憶に残りやすく、生涯に渡って「恥」としてつきまとう、最もワリに合わない
嘘なのでしょう。

マジック界でも、詐称とまではいかなくても、眉唾モノの受賞歴や突っ込み
どころ満載のプロフィール、もう苦笑するしかない高収入の告白等…。
(実際の力量や暮らしぶりとの齟齬や乖離に対しては、どう折り合いをつけ
ているのかなと)
海外のコンベンションに客として参加したにすぎないのに、いかにも出演
したように勘違いさせようとする稚拙な経歴も散見します。
「演芸」の世界(特にマジシャン)の経歴は、社会通念上、「政治」や
「学術」ほどの厳格性を求められていないし、残念ながらほとんど興味を
持たれていないせいか、密かに盛っても世間から厳しく糾弾されることも
ないだろうし、当人もそのことをよく知っているからこそ、それに乗じて
大げさに称しているのでしょう。(世間からナメられていると同時に、当人も
業界をナメている証左)
まあ、ニュースバリューとしても、「女優の年齢サバ読み」や「アイドルの
スリーサイズや体重の詐称」以下でしょうからね。

ちょっと意味合いは違いますが、己のステップアップやポジション作りのみ
に拘泥し、虎の威を借る狐の本領発揮とばかりに、露骨に「師匠ホッピング」
を繰り返してプロフィールに箔をつけようとする輩も闊歩していますしね。

学歴であれ受賞歴であれ、いわゆる「経歴詐称」は、そもそも見栄っ張りで
ある上に嘘つき…ということ自体がみっともないし、何よりも「詐称しなきゃ
ならないほどのコンプレックスを、実はあの人が持っていたのだ」…という
グロテスクな内面が白日の下に晒されてしまうことが、物悲しくて恥ずかしい
のですよ。

鬼籍に入って久しくなりますが、作家の野坂昭如は早稲田大学卒業を「中退」
と詐称していました。
仲間がみんな中退なのに、自分だけ「卒業」ではカッコ悪いから…ですって。

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春の諸々

まずは健康診断…基本的には異常なし。
ただ血圧はちょっと上がり気味、視力はちょっと下がり気味…メガネを2つ
新調しました。

ご多分に漏れず私も立派な中高年なので、この世代に多い、まぶたが緩んで
重く感じる「眼瞼下垂」が気になり始めたので、手術を決意。(放置すると、
眼精疲労や肩こりが酷くなりますからね)
比較的ダウンタイムが短い「眉下切開術」を選択したものの、内出血や暫くは
ガッツリ腫れる可能性もあるので、営業出演がない期間で手術日を調整して、
外出時のカモフラージュ用のサングラスを物色しています。
せっかくならこの機会だけでなく、将来に渡って愛用できるサングラスをと、
いつもコーディネートをお願いしているD&Gの担当Nさんに相談したところ、
ティアドロップ型を勧められたのですが、渡哲也が演じた「西部警察の大門」
の印象が強すぎて却下。(ティアドロップ=角刈りのイメージ)
まあ、この機会にじっくりサングラス選びを楽しみます。

先日のクロースアップショーの最中、衣装の袖をちょっと上げた際、猫に
引っ掻かれたばかりの生々しい手首の傷を見られて、客がドン引き。
その後、変な空気をひっくり返すこともできないまま、幸か不幸かマジック
よりも腕時計談義で盛り上がったのが、なんとも言えない複雑な気分。
猫もですが、大型鳥を複数飼いしていると手の傷は宿命とはいえ、毎度客に
釈明するのも面倒臭いし、困ったものです。
でも先日、雌猫の避妊手術をお願いした獣医師の手の無数の傷には私もドン
引きしましたねえ。

アルマーニ福岡店の移転を記念した「2018年春夏ファッションショー」に
招待されました。
ランウェイ前の席で今季の新作をじっくりと見せてもらいましたが、カッコ
いい外国人モデルが着こなすからこそ魅力的なんだよなあ…とため息をつき
ながらも、ジャケットをオーダー。(プライベートでも仕事でも使えるし…
と自分に言い訳しながらね。この心理状態、マジック道具でもあるある)
あと、少しだけ期待してたけど、泰明小学校の制服は出てきませんでしたよ。
(まあ、当然か)
ショーの帰りに立ち寄ったエトロのショップで、トランプモチーフの靴
発見…一目惚れしたので即買い。
発注していたD&Gの靴も無事入荷。

冷蔵庫の自動製氷機の調子が悪く、全く氷ができないので修理を依頼した
ところ、機種が古すぎて修理不可とのことで、仕方なく買い替えへ。
冷蔵庫って、一度設置したら不具合がない限りは意識もしないので、いつの
間にか家の中で最も古くなっている家電なのかもしれませんね。
それにしても、嗜好品にはつい財布の紐が緩むくせに、生活必需品への出費
には二の足を踏んでしまうんですよねえ。(なんだろう、いつもながらこの
歪なセコさに自己嫌悪)
しかし家電の故障って次から次へと伝播するって言いますが、中に小さな
オジさんがいて、保証期間が過ぎたら壊してるって都市伝説は真実なのかも。

世代的にもノスタルジーを感じる某アーティストのコンサートへ…う〜ん、
うちの冷蔵庫ではありませんが、寄る年波には勝てないのか、声に往年の
張りはないし体型もちょっとね…。
それは仕方ないとして、せっかくのベストポジションの席だったのに、二列
前のふくよかな女性がバラードの時でも立ちっぱなし。
ほとんどの時間は、その人の広い背中を見ていたようなものでした。
立ったり座ったりのコンサートよりも、家でCD聴く方が性に合うみたい。

東急ハンズ博多店テンヨーショップのディーラー、冨氏が社内の人事異動で
名古屋へ転勤ということで、ささやかな送別会を催しました。
新天地でも頑張ってください。

マリック氏が久しぶりに福岡へ(昨年の8月の共演以来)…マジック仲間も
誘って、馴染みのステーキハウスで食事の後は、中洲の新しいマジックバー
にご案内。(ペガサス君、驚かせてごめんね)
マリック氏、翌日の出演がお昼ということで、ちょっと早めにお開きとなり
ました。

「ふじいあきら&庄司敬仁&小梅 ライブショー」…九州各店とも盛況で好評
だったようです。
私は福岡の「Magic&Bar tonari」で拝見しましたが、三人の個性が全面に
出て構成も良く、久しぶりに楽しめました。
ただね、いくら自由席で早い者勝ちだとしても、マニアが我がもの顔で前列
を占拠するのは如何なものかと…。
マジックを初めて生で観るという客も多くいたのですから、そういう人達を
前列に配置して、演者のためにも、全体でショーを盛り上げるためにも気を
遣うということがなぜできないのかなあ。
そして「自分はマジック詳しいんだぞ」のアピールが痛々しい年配者、上手
だねと褒められたいのか、これ見よがしに終始カードをこねくり回し続ける
若者(それしてないと死ぬの?)…まあ、落ち着け!

おっと、愚痴はこのくらいにして、この秋、ふじい氏と私のコラボショーが
決定したので、近くなったら改めてご案内しますね。


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サンクコストと経験

サンクコスト(埋没費用)とは、投資の世界で「回収できない費用」のことを
意味します。
つまり、「ここまで頑張ったのに、今さらやめるのはもったいない!」という
気持ちのことですね。
選択を強いられると「このまま留まる方が安全」という「現状維持バイアス」が
起こりがちなのです。
人は「得る喜び」よりも「失う痛み」の方が大きく感じる傾向がありますから、
「損切り」するには覚悟が必要ですが、実はこのような事象は私達の日常生活
の中で溢れかえっています。
例えば、映画を観初めて30分経過した時点でつまらないと確信しても、入場料
の1,800円がもったいないと思って観続けるのは、サンクコストを無視できな
いからなのですね。
少し意味合いが違うかもしれませんが、数百万円の腕時計にオーバーホール代
として10万円をかけるのは納得できても、10万円の腕時計に3万円のオーバー
ホール代を支払うのは…ちょっと抵抗があるものです。

ここからはサンクコストで悩む私事を少々…

加齢に伴って、無情に過ぎ去る時間の貴重さを認識するようになったせいか、
映画や本は途中で興味が失せると、結構簡単に見切りをつけるようになりま
した。(人間関係の一部もね)

小洒落たレストランで、ちょっと奮発して注文した料理が不味いと感じた時、
もったいないからと完食したら、お腹の贅肉が増えるだけです。

一流を自負する高級クラブで、対応がいい加減で不愉快だった時、ボトルを
入れたばかりでも笑顔で退店して、それ以降は足が遠のきますね。

高かったという理由だけで着なくなった服を取っておくのは、クローゼットの
貴重な空間を無駄にしているだけなので、次々に後輩に譲っています。

その昔、才能がないと判断した鳩やインコを、いつまで調教するかで悩んだ
ものです。

無我夢中で演技の手順を作っている時、その構成を冷静に俯瞰で見たら全く
面白くないことに気づいたのに、8割方出来上がっていたので諦め切れずに
完成させて本番で演じたところ、やはり大スベリということもありましたね。

…とまあ、こんな感じです。

現在でも、新しいマジックの知識や技法の習得の欲求は衰えていないつもり
ですが、あくまでもプロフェッショナルとして演ってきた経験上、どうしても
コストパフォーマンスというか費用対効果をビジネスライクに考慮した結果、
中断する場合も多いのですよ。(若手ではないので、残っている時間も短いし)
…これを「経験が邪魔している」と思うのか、「経験に救われている」と思うのかは、人それぞれの価値観次第。(自己分析では後者)

一説では、経験のほとんどは、「食べたもの、出会った人、読んだ本」で形成
されていると云います…であれば、日頃から「質の高い食事、質の高い人、
質の高い本」と接することを心がけるべきですね。(ジャンクフードを食べ
ながらエロ本を読んでる輩は最悪ってことか?)

本当は株を売った方がいいのに売れないとか、転職した方がいいのに転職
しないとか、悪影響を及ぼす友人を切った方がいいのに切れないとか…
これらの事象は、過去のサンクコストと経験に縛られていることが一因。
この呪縛から逃れるには、過去ではなく現在を正確に見極めて、身の周り
の損切りすべきものを見つけるしかありません。

損切りの後は、自分を「過去の買い値」ではなく、「現在の時価」で評価
することで、嘘偽りのない姿と向き合えるのかもしれません。

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2018年 始動

2018年、明けましておめでとうございます。

年末は会食続きで身体も胃腸も少々疲れ気味ですが、色んな縁で将来の
ビジネスに繋がる新しい出会いがあったし、今後行きつけになりそうな
素敵なクラブやバーの新規開拓もできました。

それと大掃除…久しぶりに梯子に登ってリビングの吹き抜け部分の照明
まで念入りに掃除しましたよ。
バスルームはプロの業者さんに依頼したのですが、やはり違いますねぇ。
また気持ち良く新年を迎えるために、こちらもプロの業者さんに愛車を
預けて、ピッカピカになるようにコーティングのメンテナンスを施して
もらいました。

ところで、マジックランドの人気コンテンツSPEAKERS、年末からは、
テレビマンの方々から見たマジック界について語られていますが、一部
の辛辣な意見には、業界の人間ならば少々耳が痛くても、傾聴に値する
指摘が多々含まれています。
マジック界にどっぷり浸かり過ぎると、それが当たり前になって麻痺して
しまっている事象は、外部の人間から見れば異様だし、やはり残念な風景
に見えるのですよ。
たとえ気づいていても、多くの諸先輩方がそうしていれば、業界内部の
人間からは指摘しづらいことですしね。
このコーナーの2010年8月のエントリー「有り難み」において、私が海外
に行き始めた1980年代に、コンベンションにおいて感じたことを綴りまし
たが、やはりいつの時代でも、見る人が見れば同様に感じるものなのだと
改めて確信を得た次第です。

まあ、色んな想いを胸に抱きながら今年も頑張っていきましょう。
今年のショーは、私の故郷である宮崎のホテルからのスタートです。

それでは皆さん、今年も宜しくお願いします。

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さらば 2017年

慌ただしい年末、多分2017年最後のエントリーになると思うので、今年を
さらっと振り返りました。
今年は2月に17歳の愛猫が旅立って寂しい想いをしていたところに、2匹
の仔猫を保護したことで急に賑やかになりました。
仔猫達も2匹の先住猫や大型鳥の存在にも慣れて、怖がらなくなりました。
ただ、やはりあの金切り声は苦手らしく、鳥が鳴き始めるとすぐに二階へ
避難しますけどね。
以前にも書きましたが、猫が4匹になると猫の砂の消費量が増えて、いつも
アマゾンでポチッと注文しています。

しかしまあ、こんなに頻繁にアマゾンを利用することになろうとは…猫の砂
やペットフードはもちろん、酒類や生活用品の多くを届けてもらっていると、
宅配便のおじさんが最も頻繁に顔を合わせる親友のような気がしてきました。
アマゾンに限らず、通販利用者をちょっと悩ませているのがダンボールゴミ
問題…小さな品物が無駄に大きなダンボールで届くこともよくありますよね。
このダンボール…私はカッターで適度な広さに切って、鳥達のケージの敷き
紙として利用しています。
以前は古新聞を分厚く敷いていたために、すぐに古新聞が枯渇して知人から
譲ってもらうこともしばしばだったのですが、この再利用によって、敷き紙
不足も解消して、一石二鳥といった感じです。

ところで、利用者にとっては便利なアマゾンですが、アメリカではアマゾン
が参入する業界で、既存の企業が苦境に追い込まれる「アマゾンエフェクト」
が広がっています。
ある意味、深刻な副作用ですよね。
今年6月、米アマゾンが生鮮小売の大手マーケットの買収を発表した途端、
世界中の生鮮食品を扱う小売株が一斉に売られたほどでした。
アマゾンに買収を助言したゴールドマン・サックスの投資部門責任者である
グレッグ・レムカウ氏の小話が実に的を得ています…「アマゾンが入ってきたら
すぐ逃げろ。そのビジネスは崩壊する」…オチはこう続いて…「だけどアマゾン
が狙わないなら逃げ出した方がいい。そのビジネスは儲からないに違いない
からだ」

腕時計に関しては今年の5月、フランク・ミュラー氏が来日してのブランド
創立25周年パーティーにおいて、ダブルミステリーブルーダイヤルをゲット
して満足しています。この夏はヘビロテでした。
夜のクラブ活動は若干減ったものの、今年はとにかく服を買い過ぎました…
反省。

マジックに関して振り返ると、今年は福岡はもちろん大阪、名古屋、東京で
多くの若手マジシャンと知り合い、食事や酒席を共にしました。
みんな若くしてプロの道を選択しただけあって、熱心でグイグイ来ますね。
福岡まで合宿に来たり(来年1月末にも2人)、大阪のホテルのショーには
4人の若手が見学に来ました。
見学の後も朝までコースで付き合えるというのは、よほど耐性があるのか、
怖いもの見たさのモノ好きなのか…。
また、ひょんなことから20年ぶりにある後輩と再会しましたが…相変わらず
だなあ、人間の本質って変わらないんだなあと残念な再確認でしかなかった
夜もありましたねぇ。

福岡でマリック氏、大阪ではジョニー広瀬氏&プロフェッサー・サコー氏の
3大レジェンドとも食事の機会がありましたが、一回り先輩との会話の方が
二回り後輩との会話よりもしっくりくるのは、憧れてきただけに選択的に
見てきたものや経験したものが、より先輩方に近いから当然なのかもしれ
ないけれど、しっくりくる同世代が少ないのはなぜ?…これ、よく考えれば
その時代におけるインプットした情報はほぼ同じでも、消化して血肉とした
ものをどうアウトプットするかを方向づける価値観が違っていれば、世代
とは関係なくしっくりこないのも当然なんですね。
もちろん各々の人生の満足度次第なので、その価値観に優劣がないのもまた
当然です。

あとは今年は初めてレクチャーを開催したり、本拠地の福岡でマリック氏と
共演したり、ギックリ腰防止のためのコルセットを装着して5年あるいは
8年ぶりのイリュージョンを演じたり…一言で表現すると「温故知新」の
1年でした。
ああ、髪が燃えるハプニングもありましたね。

先日は、自宅にマジシャン仲間が集っての忘年会も開催しました。
有難いことに来年の随分先まで出演オファーが入っていますが、人生設計の
進行表通りに締めくくりの準備を始めるために、来年からは生活パターンが
大きく変化する(マジック以外の多くにも時間とエネルギーを傾注する)予定
ですので、このコーナーの更新も滞るかもしれません。
しかしできるだけ時間を捻出して史実や情報を伝え、熱心な若手のために
合宿を含めた必要なサポート・知見の継承は続けるつもりですので、来年も
宜しくお願いします。

最後に、今年一番心に響いた元外交官・宮家邦彦氏の発言を…
「明けない夜はないし、バレないカツラはないし、越えない一線はないのです」

それでは良いお年を。

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秋の夜長に

10月は雨の日も多く二度の台風上陸もあって、今ひとつスッキリしません
でしたね。
それでもそれなりに過ごした秋の夜長の出来事をつらつらと…。

11月のショーに備えてイリュージョンの調整や傷んだATAケースのメンテ
ナンス…久しぶりにドリルやグラインダーを使ったり、リベット取り付けや
ハンダ付けで少々筋肉痛です。

大阪から二人の若手マジシャンが刺激と知見を求めて福岡へ…スポンジが
水を吸収するがごとく熱心に勉強して帰阪しました。
極秘のギミックや衣装の仕掛けを開陳しながら、仕事に関する私なりの
アプローチの仕方やプロ論等をレクチャーしましたが、二人にとっては
二泊三日では時間が足りなかったようなので、また機会を作りましょう。
また彼らも興味があったようで、昔の資料や秘蔵映像を提示しながら、
誰が誰に憧れて今があるのか、本当は誰の影響を受けたり誰から習って
あの演技が完成したのか…私が知る範囲でのマジック界の史実を若手に
伝える必要性も感じた三日間でした。

冷えこみ始めた夜に4匹の猫達がベッドに上がってくるので、もっと広い
ベッドに買い替えようと思い立ち、色々と検討してシモンズベッドを購入。
結果これが実に良い寝心地で、たとえ短時間でも深い眠りにつけるので、
寝起きもバッチリ。
こんなに快適ならもっと早く買い替えればよかった。

プロフェッサー・サコー氏のレクチャーは無事終了し、レクチャー後の
懇親会も盛り上がりました。
氏オリジナルのギミックやホルダーは常に進化を続けており、そのアイ
デアやクオリティの高さにはいつも驚かされます。
これもあれだけのスライハンドのスキルを持つ現役パフォーマーとしての
経験値、学歴に裏打ちされた理系の頭脳を併せ持った賜物なのでしょう。
一部のマジックショップでは氏のコピー商品(中国製や韓国製)が流通
しているようですが、扱いやすさや断熱性能等、そのクオリティにコピー
が追いつくことはたぶん永遠にないでしょう。

映画「アウトレイジ 最終章」を鑑賞…個人的には北野映画の中でもエンター
テイメントとしての完成度は随一ではないかと思います。
前作から5年が経ち、各役者の老いが良い意味で哀れの味わいを醸し出して
います。(特に西田敏行がいいねぇ)
随所にアップされる皺が刻まれた「男の顔」の映画としても見応えは十分。
ストーリーはまさにサスペンスの連続で、義理人情や権力、嫉妬や欲望を
めぐる複雑な人間関係を鮮やかな群像ドラマに仕立てあげた脚本が秀逸で、
役者のややオーバー気味のクサい演技とも相まって、グイグイと引き込まれ
ていきます。
そして最後は、こうなるしかなかったのだという運命的な諦念を感じました。

11月は大阪のホテルで久しぶりにイリュージョンがメインのショー、その
後は金沢、さらに名古屋と出張が続きます。
ハードな移動をこなすのも健康であってこそ…そろそろインフルエンザの
予防接種もしなきゃ。

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暑中お見舞い申し上げます

8月も色々と…所用で名古屋に行ったり、久しぶりに映画を観たり、
大量の書籍を買い込んだり、シャツやネクタイを大人買いしたりと、
それなりに夏を楽しんでおります。
しかしまあ、経口補水液OS-1と猫の砂の消費量がハンパないですな。
この暑い中、重い荷物を届けてくださる宅配便のスタッフには本当に
頭が下がります。(今日もAmazonでポチッと)

5年ぶりに高校の同窓会が開催されることになり、出演を依頼されま
したが、さて同窓生やご健在の先生方の前で何を演じるべきなのか…
これから考えますが、次の5年先10年先15年先となるにつれて、次第
に慰問と生存確認の色合いが濃くなっていきそうですな。

今月末は福岡市内のホテルでMr.マリック氏と共演(そういえば、地元
での共演は初めてかな)…こちらも何を演るべきか、氏が前日から来ら
れるので馴染みのステーキハウスでお肉を堪能しながら打ち合わせの
予定です。

それでは皆さん、猛暑の夏を乗り越えましょう。

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