疑問が解けた一冊
いきなりですが皆さんはTシャツを着る時、裾をインしますか?それともアウト
しますか?
私自身の記憶では、若い頃はインしていた気がします。(学生時代の写真で確認
できました)
年齢を重ねるに連れてインしていることがダサく感じてきて、いつの間にやら
アウトするようになりました。
現在もアウトして着ていますが、荒いデニム生地が常に腰回りで擦れることや、
ベルトのバックルが大きいと、座った際に腹部に触れて冷んやりするのが不快
なので、対策としてユニクロのエアリズムをインで着て、その上からTシャツを
アウトで着るようにしています。(Tシャツが直接身体に触れるよりもエアリズム
の肌触りの方が遥かに快適です)
ただ着こなしとしてのインとアウトはどちらが正解なのかずっと疑問で、誰に
質問していいものかと感じていたところに、タイムリーな本を見つけました。
・ Tシャツの日本史 高畑鍬名 著 (中央公論新社)
日本人がTシャツ着るようになってから150年…多くの有名人や漫画やドラマの
影響を受けながら、変遷を辿った「インかアウトか」というただ一点に絞って、
250ページ以上に渡って真面目に考察しています。
本書の「はじめに」の一部を抜粋しましょう…
日本において、Tシャツと若者の関係はかなり独特だ。
裾がとんでもない同調圧力を発生させるからである。
裾を出すのか入れるのか…日本の若者たちは、周りの友達と同じようにTシャツ
の裾をさばかないと「みっともない」「ダサい」と言われ、笑われてしまう世界
に生きている。
2020年代の日本では、裾を入れていないと友達にバカにされてしまう。
2010年代からすでに、Tシャツの「イン」が主流になっているからだ。
だがしかし、思い出してほしい。
2000年代の日本では、「イン」で着ている人をバカにしていたではないか。
つまり、異常事態が起こっているのだ。
「イン」か「アウト」か、ひとつ間違えると周りにバカにされてしまう上に、無情
にも時代によって裾さばきのルールが変わる。
こんなことをして、一体誰が喜ぶというのか。
私は初めてファッションをバカにされた日のことを覚えている。
その時着ていた服を今でも覚えている。
あなたもそうじゃないだろうか?
だから考えたいのだ。この呪いを解く方法を。
また後半の章では、哲学者・作家の千葉雅也のファッションにおける定義も記さ
れています。
「この格好で行って大丈夫だろうかというスリル、それはファッションの本質である」
「ファッションのスリルはアウトな格好ギリギリにあるのだから、やはり何かに照ら
してアウト、というのがなくなったら、張り合いがなくなるだろうなと思う」
「ファッションとは街に対する挑戦である」
どうでしょう?…かなり興味をそそられたのではないでしょうか。
今年も残りわずかで、Tシャツを着る季節ではなくなりましたが、来年のTシャツ
を着る季節に備えて、今のうちに一読しておくのもいいのではないかと…。
それはそうと、先日「ダサい中年男性のファッションワースト3」という記事を
見つけました。
その3つは…
ナチュラルカラーや無機質な素材のアイテムを好む「全身無印おじさん」
高級テクノロゴ製品にのみ夢中になる「ガジェットおじさん」
崩れた体型なのにハイブランドの服を着る「ルイ・ヴィトンおじさん」
ただですね、おじさんという時点で何を着ても悪く捉えられる傾向があるのは
紛れもない事実だと思います。
シンプルな着こなしをすれば…「地味」
勇気を出して冒険すると…「歳不相応」
ブランドでまとめると…「成金」
結局、自己満のファッションでいいのではないでしょうか。(ほっといて!)
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