やりたいことは今のうちに
私は元来アウトドア派ではない(ゴルフも釣りもキャンプもやりません)ので、
若さや体力を必要とする趣味で特にやっておけばよかったという後悔はない
のですが、先延ばしにしているうちにできなくなることや行きたい場所に行け
なくなる事例は多いものです。
私自身、マジックに関しては一切後回しはせず、20~40代に世界中のマジック
コンベンションに参加したり、マジックの黄金期のラスベガスに20回以上も
行けたことは、良き思い出であると同時に、マジシャンとしての血肉になった
ことを回想すると、時代の巡り合わせはもちろん、思い立ったら直ぐに行動
したことが、その後の人生に功を奏したと感じています。
足腰が弱ってしまったら行ける場所は一気に限定されてしまうもので、仕事
一筋だった私の父は、仕事をリタイアした70代後半からは、身体が動くうち
にと世界中を旅行して回っていました。(今年はそんな父の7回忌です)
年齢や体力以外に、世界情勢や環境問題に左右されることもあるでしょう。
シリアの世界遺産のいくつかは、内戦の影響で危機遺産の指定を受けているし、
エルサレムの旧市街も周辺情勢の悪化によって、観光のハードルは上がっている
と言われてます。
イタリアのヴェネツィアも地球温暖化の影響で水没の危機に瀕しているし、今後
もパンデミックや戦争が起これば、いつどこに行けなくなるか予想はできません。
あるいは健康上の理由で行けなくなる場所もあります…極端な例ですが、マチュ
ピチュは標高が高いために高山病のリスクがあります。
また、年齢と共に制約が生じる遊びもあります。
スキューバダイビングの場合、60歳以上は病歴診断書の提示を求められることも
あるし、バイクの大型免許は教習所によっては取得制限を設けている場合もある
ので「定年退職したらハーレー」という夢など、絵に描いた餅で終わってしまいます。
テーマパークのジェットコースターは、種類によって「55歳」「65歳」等の年齢制限
を設けています。
「いつかやろう」と考えていたら制限の日はあっという間にやって来るのです。
(ただ加齢で得をすることもあるもので、私は映画のシニア割は有り難く利用させて
頂いております)
私の場合、これらのレジャーには興味は無いし、定年が無い好きなビジネスに
ずっと恵まれ続けているのは幸せなことなので、現状維持を目標にするだけで
充分だとは思うのですが、やりたいことをやり尽くした感がある現在(特にマジック
においては)、若い頃のように何かワクワクすることが波のように押し寄せて来なく
なったのはちょっと寂しいですね。
「ベッドから飛び起きたくなること」を常に持っている人が幸せなのでしょう…
そんなことが今後見つかるのだろうか、何か始めるべきなのだろうか、でも一旦
始めたら徹底してやり尽くす性分なので、日常生活に支障が生じるのではないか
と逡巡する今日この頃でした。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 雑感 その28(2025.03.21)
- やりたいことは今のうちに(2025.03.09)
- 雑感 その27(2025.03.01)
- 雑感 その26(2025.02.11)
- 雑感 その25(2025.01.20)
最近のコメント