乱高下とワクワク感
急激な為替の乱高下、1987年のブラックマンデーを上回る株価の乱高下には
びっくりしました。
サーキットブレーカーまで発動されるほどでしたからね。
御多分に洩れず、私の資産もパリ五輪を楽しんでいる間にあれよあれよと目減
りしてしまいましたが、ここは一喜一憂することなくペースを崩さずに投資を
続けていきます。
ビビって損切り退場せずに市場に居続けることが肝要ですからね。
一般的に株式市場が大暴落した時の人間の反応は3つのタイプがあると言わ
れています。
A:動揺するタイプ、B:何とも思わないタイプ、C:ワクワクするタイプ
タイプAは周りが投資で儲かっていることを聞いて、よく理解しないまま新
NISAで投資デビューをしたタイプ…つまり言葉は悪いですが、利益に目が
眩んで始めたタイプで、これはこれでまだ健全な動揺の範囲でしょう。
借り入れまでして株を購入する信用買いをしている人の動揺はスケールが違
うでしょうからね。
レバレッジによっては瀕死の状態だと思います。
いずれにしてもタイプAの人は株式投資を「価格」という視点でしか見ていない
ので、暴落したら安寧な気持ちでいられるはずがないのです。
タイプBは投資をしていない、またはそもそも投資を否定している人です。
将来の不安を感じながらも投資をする勇気や金融リテラシーがなく、乗り
遅れたことを焦りながら、いざ暴落するとタイプAに対して「ほら見たことか、
投資なんてやるからだよ」とほくそ笑む元本保証志向のタイプです。
ただ、これからの時代は若干金利は上昇したものの、貯金だけしたところで
物価上昇の方が激しいので、自分の資産の価値が目減りしていることに気づ
いていない人も多いようです。
ではなぜタイプCの人のワクワク感が高まるのか…それは価格ではなく「価値」で
見ているから。
もちろん人それぞれ価値観は異なります…閉店間際のシールが貼られた生鮮
食品や賞味期限ギリギリの見切り品を喜んで購入する人もいれば、避ける人
もいます。
一方、賞味期限のない定番のブランドバッグや高価な耐久財のセールが実施
されたら、そこに価値を見出す多くの客が駆けつけることでしょう。
つまり株価が大暴落しても持続可能な価値を創造している「企業の価値」は下
がったわけではなく、考え方によっては大暴落時の市場は一流ブランド品の
バーゲンセール中なわけで、ワクワクしないはずがないのです。
ただし、このワクワク感は個別株投資や価値があると判断した企業に選択的
に投資するアクティブ投資に限ったもので、オルカンやS&P500に代表される
インデックス投資では味わえないでしょう。
インデックス投資は価値創造の源泉である企業価値の姿を見ずに、ひたすら
指数の価格しか見ていないからです。(そりゃあ手数料が安いはずです)
そういう意味では、インデックス投資しかしていない人ほど今回の暴落でさぞ
動揺したことでしょうね。
本当は怖がりなのに、お金を払って並んでまでジェットコースターに乗るべき
ではないってことです。
ワクワク感を求める人だけが乗るものなのです。(かく言う私は、リアルな絶叫
マシンは大の苦手です)
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