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2024年7月

今年上半期の読書 2

詳しいレビューを書く時間がないので、面白かった本の簡単な紹介のみで…

・ 死に方のダンドリ  専門家8人の共著  (ポプラ新書)

ちょっとふざけたタイトルとは裏腹に、まず日本は「お金が尽きて死ぬ時代」に
突入するとして、「病気で死なない時代」の死に方のダンドリ、100歳まで
生活できるお金を貯めるダンドリ、認知症になる前に財産を信託するダンドリ、
老後に住める家を見つけるダンドリ、100歳までボケない「不老脳」をつくるダン
ドリ、最期を過ごす場所を決めるダンドリ、死ぬときに後悔しないダンドリ…
これらが8人の専門家によって将来すんなり逝くための準備としてしっかりと
書かれています。
巷の薄っぺらい内容の老後本とはまるで違います。
姿勢を正して読了しました。

・ カレー移民の謎  室橋裕和 著  (集英社新書)

今や日本中に広がったインドカレー店…実はそのほとんどがインド人ではなく
ネパール人によるものだと知って驚きました。
美味しさの裏のスパイシーな現実を教えてくれます。 

・ 「ルフィ」の子どもたち  週刊SPA!編集部  (扶桑社新書)

記憶に新しい世間を震撼させた被害総額60億円ともされる大規模特殊詐欺や
強盗殺人事件に関わった容疑者12人の素顔に迫ったドキュメントです。

・ 「笑っていいとも!」とその時代  太田省一 著  (集英社新書)

「いいとも!」が醸し出す梁山泊のような趣は、当時の日本社会が有していた
エネルギーの
繁栄ですね。
この番組は私も何度か出演経験があるだけにノスタルジーに浸りながら一気
読みしました。

・ ロジカルダイエット  清水忍 著  (幻冬舎新書)

3か月かけて痩せて二度とリバウンドしないダイエット法についての解説本です。
34×なりたい体重=必要なカロリー…なんですと。 

・ 芸 秘伝伝授の世界  西山松之助 著  (講談社学術文庫)

「芸」はいかに習得し創造していくものなのか、師匠から弟子への相伝作法など、
「芸道」という独特の文化社会の考察本です。

・ 開業医の正体  松永正訓 著  (中公新書ラクレ)

なるほどー、生々しい。

・ 人生の目的  高森顕徹 大見滋紀 共著  (1万年堂出版)

ふ…深い。お…重い。

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今年上半期の読書 1

・ マツダがBMWを超える日  山﨑明 著  (講談社)

ブランドに深く関わってきた筆者の業務経験と個人的体験から日本ブランド
が欧州プレミアムブランドに対抗できない理由が明確に書かれています。
その理由の一つが日本の自動車メーカーの多くが行っている「クリニック調査」
…これは発売前の新型車を一般の人に見せてその評価を聞くというもので、
結果次第でデザイナーの意思に反してデザインが修正されたりして、最終的
には最大公約数的な車が完成してしまうという事象。

造る側の「市場の多くの意見を取り入れて、万人に愛されるクルマを造ろう」、
買う側の「悪目立ちしない無難なクルマに乗りたい」という控えめな日本人の
メンタリティがミックスされて具現化した典型的な事象でしょう。
それは決して品の良いアンダーステイトメントと言えるものではなく、単なる
横並びで「安心したい」か「失敗したくない」だけの冒険心が欠如した証左なの
です。(下取りの査定も考慮して色もまた無難に白、黒、シルバーを選びがち)

これでは「たとえ高額でも他人と被りたくない」「差別化を図って自分の個性を
表現したい」という拘りの強い顧客からは選ばれることはないし、日本の大手の
メーカーがかつての「光岡オロチ」のような個性の塊のようなクルマを造ること
など想像もできません。(レクサスLCが限界なのでしょうか)

欧州のプレミアムブランドは市場調査などほとんどすることはなく「これを気に
入った人だけが買えばいい」という考えが根底にあるからこそ尖ったクルマ造り
ができるのです。
世論に迎合せず98%を捨てた「2%戦略」を実践する度胸とプライドがあるのです。
もうね、日本のメーカーの考え方と根本的に違うのは「お客さまは神様」ではなく
「造った人こそが神」なのですよ。

クルマは言うに及ばず、腕時計やバッグにしても、日本製品が高品質なことは
伝わってはいても、独自性がなくてステータス感を伴わないため、一定以上の
金額の高級品になると欧州ブランドに勝つことができないのです。
「メイドインジャパン」には「品質が高い」というイメージがありますが、問題は
「安くて」「値段の割に」というフレーズがつきまとうことにあるのです。

例えば同価格のロレックスとオメガとセイコーがあるとしたら、セイコーを選ぶ
人はごく僅かでしょう。
まずあえてセイコーを選ぶ理由を説明できないのです…根っからのセイコーファン
ならともかく、せいぜい「目立って周囲からの反感を買いたくないから」程度の
ことです。

初版は2018年の本ですが、内容はマジシャンとしての私がスキミング戦略を
基に実践してきたことと重なる部分が多いこともあって、頷きながら何度も読み
返しました。
私にとってはある意味バイブルみたいな一冊かもしれません。

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EVの現在地って?

現在自宅の外構工事で駐車場を造成中なのですが、将来のクルマ(DBXの次)を
見越してEV用の充電スタンドを設置しようかと迷いましたが、今のところは
見送ろうという結論に落ち着いています。

地球温暖化対策は焦眉の急であることは理解できますが、自動車分野において
はなぜかEVのみが唯一の正当かつ有効なCO2削減手段であるかのごとき議論が
蔓延していることを懐疑的に感じていた昨今、極端なEV一辺倒論が退潮気味で
あるのは、エンジン車に愛着がある私としては現実的な軌道修正だと思います。
最近では中国の過剰生産で行き場を失ったEV車の墓場もニュースになっていた
し、EV車の下取りの安さもブームに急ブレーキがかかった要因でしょうね。

やはり地球規模の長期課題の場合は、複数の代替案を残した上での総力戦で
臨むべきではないでしょうか。

巷間言われるのはEVは電池搭載量が多い分、生産時のCO2発生量が多いので、
これを相殺して内燃機関を下回るには10万キロ以上の走行が必要とされていま
すが、日本では同じ車に10万キロも乗る人はあまりいないでしょう。

そもそも温暖化対策という「正論」の裏に各国の自動車産業中心の「策略」がある
ことは明白ですからね。
最近、トヨタが得意とするハイブリッドカーが再び注目され始めましたが、元々
はディーゼル車に強みがあった欧州やデジタル領域で強い米国がハイブリッド
に対して勝機を見出せなかったために、法律を改正してまでEVを推進してきた
という経緯があります。

その副作用とも言えるのか、エンジン車に比べ先進国にキャッチアップしやすい
EV車がゲームチェンジの好機とみた中国が、安価に大量生産して欧米に輸出する
ことによって、欧米は自国の自動車産業を脅かされ始めたために、中国製EVに
高い関税を課して閉め出そうとしています。

対する中国は現地生産としてハンガリーやトルコで工場を新設すると発表し、
報復として欧州の大型ガソリン車(2.5L以上)に対して関税引き上げを検討して
おり、これによってBMWとメルセデスベンツが最初に打撃を受けると言われて
いますし、こうなるとお互いに首を絞め合っているようにしか見えませんね。

まあ中国には「上に政策あれば下に対策あり」という言葉があるように、追加
関税に怯むどころか果敢な攻略に一気に動きますね。

地球温暖化対策を契機とする次世代自動車競争は今後も続くのでしょうが、
どの動力システムが覇権を握って世界標準になっていくのか…ここは暫く静観
した方が無難な気がします。(充電スタンドが必要になれば、その時に設置すれ
ばいいのかなと)

そうこうしているうちに、私が免許返納すべき歳になりそうな気がしますが…。

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雑感 その13

・ 都知事選の政見放送…ほぼNHK版の「あらびき団」
・ 酷暑乗り切り緊急支援?…自身の総裁選乗り切り緊急支援でしょうに
・ 老後に働いて収入が多いと年金がカットされるとは理不尽そのもの
・ 貯金を残して死ぬことは、その分タダ働きしたのと同じではないのか
・ 絶好調の新NISAは10年早くスタートしてほしかった
・ 生活防衛の待機資金による投資の機会喪失が一番の悩みどころ
・ 時短家電を利用している間にゲームをしてたら意味はない…勉強すべし
・ 散歩中の犬の糞を片付けずに平然と立ち去るおばさん…クソだな
・ 歯科の定期検診…「綺麗にされてますね」と言われると安堵する
・ シニアの後悔したことNo.1は昔から「歯のケアをしておけばよかった」
・ バラエティでイジられる歯のないおじさん達はなんで陽気なのだろう
・ 検診帰りにすぐ食事の予定が「30分は食事をしないように」と言われる
・ 歯科医院近くの「とら食堂」…暑い時期は塩ラーメンが美味い
・ キャッシュレスの時代と言われて久しいのになぜ新札?
・ OWENのクリスタルマネーアピアーの中身を新札に変更必須
・ お札のプロダクションってニセ札を使ってまで演じたいものなのか
・ ニセ札を沢山出すのはゴム鳩を沢山出すのと同じ
・ 本物そっくりの謎ウナギ?…なーんかカニカマよりも切ないな
・ 「罰則なし」「資格なし」の職業だから「サーストンの三原則」は効力がない
・ マジシャンの種明かしと医師の守秘義務…縛りの強さは比べるべくもない
・ オペを控えた医師は飲まないがマジシャンは飲みながらマジックをする
・ パイロットは前日から酒を控えるがマジシャンは二日酔いでも演じている
・ 「退路を断つ」という宣言はカッコ悪い…他に選択肢が無い人の言い訳
・ 「夢と笑顔と感動」…観客よりも間違いなく本人がそれを望んでいる
・ 露骨なコネ出演やバーター出演は実力がモロに露呈しがち
・ 出たとこ勝負は度胸があるように見えるけど、敗者の戦い方そのもの
・ プロ同士も揉めるけど昔からアマの組織もよく揉める
・ プロ・アマ論を語る時、自分の範疇までがプロだと理論武装をしがち
・ 「勝ち組」を定義する時、自分の足元から上とする理論武装をしがち
・ 現金不可のレストラン…電子マネーを持たない私は「負け組」で退散

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テレビ出演情報

「FUN! FUN! FUNTASTICS SEASON4」
 日本テレビ系列にて7/2(火)24:59~スタート(30分枠 全9回) 

第7回ゲスト: ふじいあきら & Dr.ZUMA (8/20 25:59~)
(地域によって放送日時が異なりますのでご確認ください)

詳細は…コチラ

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