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新NISAとアドバイスの価値

今年から新NISA制度がスタートしましたね。
まずNISAとは株の値上がり益や配当、投資信託の分配金などの投資の利益
にかかる20%の税金がゼロになる制度です。
投資で100万円の利益が出た時に、80万円しか手元に残らないのと全額を
受け取るのとはでは大きな違いです。

かなりお得な制度ですが、これまでは投資できる上限額の低さと5年経った
らどうするかなどの面倒な点もあって、私自身は利用していませんでしたが、
今年からの新NISAでは大きく改善されたので、某証券会社に口座を作りま
した。(どのファンドに投資するかはこれから吟味します)

概略としては、制度が恒久化(非課税運用期間が無期限)され、積み立て投資
枠が年120万円、成長投資枠が年240万円で、年間に360万円まで投資可能と
なります。(まさに神改革です)
生涯投資枠は1800万円なので、毎月30万円投資すれば最短5年で限度額に
到達するため、若い人はもちろん、資産形成に残された時間が短いシニア
こそ活用すべき制度なのです。
70代から取り崩そうと思えば、恩恵があるのは60代前半まででしょうか。

また金融商品の販売手数料はどんどん低下する傾向にありますが、新NISA
がさらなる原動力になるでしょうね。
新NISAでは、年間の非課税投資上限が360万円となりますが、120万円分の
積み立て投資枠では販売手数料が0円です。
しかも信託報酬が低く抑えられている商品だけが投資対象として認定されて
いますから、手数料という面では極めてメリットが大きいと思います。

さて、このように投資家にとってはメリットの大きい制度ですが、手数料
収入で稼いできた金融機関やアドバイザーにとっては収入減となるわけです
から、今後はどうやって帳尻を合わせるつもりなのでしょうか。
収益をカバーするために、表面上は見えにくい高い手数料の金融商品を販売
して帳尻を合わせようとする金融機関やアドバイザーも出て来かねません。
本来、こうしたアドバイスの報酬は、アドバイスというサービスに紐付けて
支払うようにするべきなのに、商品に紐づけられて支払っている限り、お金
との向き合い方をサポートしてもらうのは心配になります。

アドバイスというサービスに報酬を支払う習慣がないためか、知識や情報を
無料で得ようとしがちな人が多いようです。
マジシャンの一部にも、知識のインプットや情報を得るのはタダという概念
がまかり通り、気軽に演技や演出の相談を持ちかけてくることもありますが、
アドバイスをしたところで、さも自分で考えたかのような顔で演じていたり、
得たいものを得たら次々に師匠ホッピングを繰り返す者を見てきました。

昔、ある制作会社からアドバイスを求められたのでアイデアを提供すると、
断りもなくそのままギャラの安いマジシャンにやらせたり、BS番組に提出
した企画書ごとパクられた事例もありました。
弁護士に相談するのが有料のように、アドバイスというサービスに正当な
報酬を支払うべき時代に来ているのではないでしょうか。

新NISAスタートを機に、アドバイスについても考察してみました。




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