シン・二刀流
映画「シン・仮面ライダー」を観てきました。
せっかくなので4DXで観ましたよ。(いやあ、座席が揺れた揺れた)
世代的にドンピシャで、幼少時代に集めた仮面ライダーカードを今でも保管
している私には十分楽しめました。
楽しんだと言えば、ここしばらく世間はWBC一色でしたが、それほど野球
に興味がない私でも今回のWBCは楽しめました。
侍JAPANの皆さん、優勝おめでとうございました。
サッカーやラグビーのワールドカップもそうですが、にわかファンとしても
ナショナリズムを掻き立てられますね。
初めてナショナリズムを体感したのは、若かりし頃、海外のコンベンション
のコンテストに挑戦した時でした。
特に交流したこともない日本人マジシャンがコンテストに登場した時、いつ
の間にか応援している自分に気が付きましたね。
大谷翔平の活躍ですっかりお馴染みとなった「二刀流」ですが、今回のWBCで
私が特に印象深かったのは、残念ながら予選リーグで敗退したものの、アマ
チュアリーグの選手が主体であったことが話題になったチェコ代表の活躍。
チェコでは野球はメジャースポーツではなく(野球人口はたったの7000人)、
野球専業で生活していくのは困難なため、代表選手のほぼ全員が他にも仕事
を持つ社会人か学生なのです。
選手の仕事をちょっと調べただけでも、金融アナリスト、高校の地理教師、
消防士、セールスマン、不動産会社勤務、そして代表監督は神経科医…等々
まさに多種多様。
当コラムで過去何度も「複業」や「マルチワーカー」について書いてきた私と
しては、大いに親近感が湧くところです。
「シン・二刀流」…つまり真の意味での二刀流を語る対象としては、一分野の
中だけではなく、「全く関係のない複数の仕事」を同時に成立させているチェコ
代表のような立場こそ相応しいと思うのです。
例えば開業医がその看板に「内科・小児科」と標榜している場合に、わざわざ
二刀流とまでは言わないでしょう。
医師と弁護士のダブルライセンスを持ち(こんな化け物が国内に数十人存在し
ます)、診療もすれば法廷にも立つなどの仕事として稼働しているのであれば、
れっきとした二刀流と言えるでしょう。
そもそも「◯刀流」という曖昧模糊とした単語に厳格な定義付けなどできるとは
思いませんが、マジシャンの分類として、「専業プロ」だの「セミプロ」だの
「パートタイムプロ」だの「アマチュア」だのと、かつては極狭のマジック村の
中にヒエラルキーを持ち込んで、論難を仕掛けるマジシャンもいましたが、
コロナ禍以降はすっかり鳴りを潜めてしまった感があります。
特に資格も必要なく「自称」がまかり通る業界で、根拠もなく専業プロをヒエ
ラルキーの頂点だとする人達が、自由で多様な生き方をするマルチワーカー
を「あれはプロではない」と一方的に否定する事例もありました。
しかしながら、専業プロを自認する人からして、営業出演の収入のみで生活
するのが心もとないのか、指導や道具の販売、人目につかないアルバイト等、
何刀流もこなしながら生きているのがこの業界の実情なのです。
クロースアップとステージができれば二刀流?
営業出演しながらマジックバー経営は二刀流?
営業出演&バー経営&マジックショップ経営は三刀流?
…どうでもよくないですか?
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