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2023年2月

値上げを実感

光熱費からタマゴまで、ありとあらゆるものが値上がりしている昨今、確かに
我が家でも電気代が高騰していますが、鳥や猫のために暖房器具を24時間
稼働させてきたので致し方ないところです。

コロナ禍での3年間は航空運賃やホテルの宿泊料はかなり安くなっていました
が、行動制限も緩和されてインバウンド復活の兆しが見え始めると同時に高く
なっているようです。

これ、マジシャンもちゃんとギャラに反映させないと、交通宿泊費込みで幾ら
というオファーの場合は、手取りの目減りは避けられませんよね。
でもこのご時世、オファーがあるだけでも有難いだろうし、フリーランスの
マジシャンは自らギャラ交渉しなくてはならないから大変でしょう…そもそも
日本人はお金の話が苦手ですしね。
特に、「お金じゃない、夢を見せてお客様を笑顔にしたいんです」と美辞麗句を
並べる人格者マジシャンほど値上げしづらいのでは?
羨ましいことに、世間の有名企業では続々と賃上げが発表されていますが、
フリーランスはそうはいかないので、ここはセルフプロデュースの力量が問わ
れるところです。

久しぶりにインコ・オウム専門店の「こんぱまる」に買い出しへ…。
ペレット(鳥専用のエサ)もそのほとんどが輸入品であるために、かなり値上が
りしていました。
ペレットよりも驚いたのは、鳥そのものの価格…まさに爆上がりとも言える
状況で、コンゴウインコなどの大型鳥は軒並み100万円超えです。
特にオオバタン(私がスケッチブックから出現させているオウム)に至っては、
なんと300万円だとか。
それでも先日入荷した2羽は即売れてしまったようです。(人気の輸入車や高級
腕時計も顔負けの値上がり率です)

ペットとして飼うならともかく、ホテルの宴会場では動物の持ち込み厳禁が
常識というコンプライアンスに縛られるご時世で、これからバードマジック
を始めようとする奇特なマジシャンは少ないと思いますが、鳥を揃えるだけ
でもハードルが上がったことは間違いないでしょう。
莫大な元手が必要な上に、飼える環境を用意したのに営業での出番が少ない
演目となれば、ビジネスとして成立しませんからね。

それだけの予算があればイリュージョンに投資した方が賢明かもしれません…
あ、本物のマジシャンという自負があれば、本物の道具を使いましょうね!


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納品とオーバーホール

三寒四温の日々が続いていますが、街のブティックはすっかり春夏物で彩ら
れています。
で、先日GAで一目惚れをして、取り置きをしてもらっていた淡いブルーの春
ニットと、これまたニット素材で色味もお揃いのスニーカーを購入。
暖かくなったらこのセットアップに白デニムでも合わせて、愛車のパノラマ
ルーフを全開にして高速道路をかっ飛ばせば、一気にストレス発散できそう。

年末にも書きましたが、やはりテレビの調子が良くないので、7年目に入った
ところで買い替えへ…もうちょい長持ちしてもらいたかったところですが、
最新機種も以前ほどは高くないので、修理するよりも賢明な判断かなと。
機種は同じく液晶REGZA65型の2022年モデル。
有機ELテレビやLED数が多い機種も検討しましたが、店頭で確認したところ、
鮮やか過ぎて目が疲れそうだし、最近は映画よりもドキュメンタリーや報道
番組を観る機会の方が多いので、これで十分でしょう。
この機会に、15年使用したスピーカー内蔵の大型テレビボードを思い切って
処分してテレビスタンドに変更したところ、リビングが広くなってスッキリ。

予備校時代からの旧友が3本目のフランクミュラーを購入…今回もGINZA SIX
の店長Mさん自らが福岡まで持って来てくださり、納品の宴を催しました。
今回彼が選んだのは、トノウカーベックス30周年モデル…ダミエ柄のブラック
文字盤にゴールドのインデックスが重厚感を醸し出します。
超有名企業の役員に上り詰めた彼の社会的ポジションに相応しい時計です。
私は東京からのトンボ帰りで、福岡空港から中洲のクラブに直行して合流、
楽しい宴でした。
ここでフランクミュラーのイベントのみで演じているマジックを披露…
このような状況で演じると鉄板でウケます。

さて、私の腕時計コレクション四天王の中の1本で、正月明けに6年ぶりの
オーバーホールに預けたリシャールミルRM023が帰還。
昨今の値上げでオーバーホール代金も上がっているのだろうなと覚悟はして
いたものの…そこそこの時計が買えるほどの額。
まあ、クルマの車検のようなもので、機械式時計を維持するためには仕方が
ない出費だし、エグいほどピッカピカになって帰還したので満足です。

先日の日経新聞の記事によると、世界最大の時計メーカーであるスウォッチ
グループの業績が好調なんだとか…「オメガ」や「ハリー・ウィンストン」など
15以上の時計ブランドを傘下に持ち、幅広い商品展開が強みで、その株価の
時価総額が2.4兆円とは驚きです。
昨今の値上げの浸透が寄与したのと、オメガとスウォッチのコラボした商品
「ムーンスウォッチ」がアメリカの若者を中心に大人気となり、業績を押し
上げたようです。

スマホが普及し始めた頃、時間はスマホで確認するのが当たり前になって、
面倒な機械式時計の文化は廃れるのではないかと懸念していたのですが、
全くの杞憂でしたね。
結局、時間を確認する実用品としてよりも、「ファッションとしてのセンスの
発露」や「ステータスシンボル」や「投資の対象」としての市民権を得たと
いう証左なのでしょう…安心しました。


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巷の老後本

巷には、いかに充実した老後を過ごすかについて書かれた本が目立つように
なりました。
実に薄っぺらい当たり前のことしか書いていない本が多い中で、突出して
歯切れの良い本を見つけました。

・ 60代を自由に生きるための誰も教えてくれなかった「お金と仕事」の話
                榊原正幸 著  (PHPビジネス新書)

内容の一部を紹介すると…

「老後本」の対策を信じてはいけない
巷にあふれる「老後本」を私も山ほど読みました。その老後対策として、ボラ
ンティアをする、旅行をする、読書やテレビ三昧などが「あるある」なのです
が、私はどれもイマイチだと思います。なぜなら、どれも「飽きるから」です。
はっきり申しまして、マネタライズされていないもの(お金が絡んでいない
もの)は、やり甲斐が少ないです。俗な言葉で言えば、ちゃんと稼げることで
ないと面白みも少ないし、責任感もないし、飽きやすいのです。

…まさにその通りだと思いました。
長年ビジネスとしてのマジックをやってきた自分が、いつかアマチュアに
戻った時…ボランティアでやってあげてるんだから、この程度でいいだろう
などと、責任感も面白みもなくなるであろうことは容易に想像できました。


さらに紹介すると…

ヒマをもてあましてしまうという問題について提言します。「ヒマをもてあま
してしまう」ことを、私は「ヒマだ病に罹患する」と定義づけています。
「ヒマすぎてイヤになる状態」は、軽い精神疾患だと思うからです。仕事が
なくなると最初のうちは解放感に浸れるかもしれませんが、半年か一年も
すると、多くの方が大なり小なり、「ヒマだ病」に罹患します。これは実に
深刻な問題なのです。ここではその深刻な問題に対する対策(「ヒマだ病」対策)
について論じますが、結論をひと言で言ってしまいます。本業をやっている
間に、「一生やることができる副業」を見つけてください。これに尽きます。

…これはあくまでも一般的な老後の「ヒマだ病」についてのことですが、老後
とは関係なく多くの現役マジシャン(特に中高年)も罹患しています。
景気やコロナ禍とは関係なく、一部のスターマジシャンを除けば加齢と共に
仕事は否応なく漸減していくものです。
世界的コンテストで受賞という「魔法のふりかけ」をかけても、収入という
料理の味を激変できないことは認めざる得ないところです。(賞は足裏に付い
たご飯粒…とらないと気持ち悪いけど、とっても食えない)

あるお笑い芸人が友人達を巻き込んで、7億を超える資金をFXと不動産投資
の専門家と名乗る知人に預けて蒸発させてしまった事件は記憶に新しいとこ
ろです。
釈明会見においてその芸人は投資を始めた理由として、「50歳前後になると
今後もこのまま仕事を得ることができるのだろうかと不安になった」と吐露
していました。
事程左様にフリーランスの老後資金の不安感は深刻なのです。
インボイス制度が始まれば、1000万以下の収入でもきちんと消費税を納めな
ければならなくなります。

働き盛りの人間が、朝起きてすることがないなんて寂しいものです。
それでいてSNSでは忙しそうなリア充自慢…そのコントラストの痛々しいこと。
やはり仕事が順調なうちに、他の収入の柱を立てることが焦眉の急なのです。

これについては私も2018年以降何度も書いてきましたので、過去のエントリー
からご一読頂ければ幸甚です。

2018年 複業のススメ 1〜3
2020年 私見…複業
              複業社会はもはやスタンダード 1&2
2021年 マルチワーカー 1〜3

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