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ペースダウンも大事

昨年のエントリーで紹介した本…「限りある時間の使い方」では、人生の時間
が限られていること、さらにその中の限られた範囲しかコントロールする
ことはできないと論じられています。
そしてその有限性を受け入れるためのツールの一つとして、ペースダウンを
をして「何もしない練習をする」ことが重要であるとしています。

私自身、何歳までにこれをやっておくという人生設計に沿って生きてきて、
長期のスパンではそれらをほぼ実現しつつあることで、この年齢になって、
ようやくですが一定の達成感を得ています。

ところが最近ではそれに満足できず、ペースダウンどころかワーカホリック
ではないかと感じるほどに、空いている時間があると何もしないことに耐え
切れず、何か有益なことをしたり知識のインプットをしなければならないと
いう強迫観念にとらわれがちです。
実際に休むための時間を確保しても、例えばこの文章を書き上げることに費
やしたりして、結局は何かをしないと、「このままでいいのだろうか、何かやり
残したことがあるのではないか」という焦燥感に苛まれてしまいます。

「人間の不幸はすべて、一人で部屋でじっとしていられないことに由来する」…
これは哲学者パスカルの言葉ですが、たった4000週間の人生であっても、
有意義に過ごすためには実は「何もしない」能力も欠かせないのです。
何もしないことに耐えられない場合、単に「何かしないと気が済まない」という
理由で、間違った時間の使い方を選んでしまいがちです。
急ぐ必要のないことを優先してストレスを感じたり、将来に役立つことを
やらなければと思い込んで「楽しみや満足」をいつまでも先送りにしてしまう
ことになります。

今の自分がこれに該当しており、特に昨年の夏以降は早々と仕事や用事を
パンパンに詰めてしまって、多くの楽しみを逃してしまいました。
テレビ出演のオファーも断らざる得なかったし、後輩のショーやリサイタル
にも駆けつけることができませんでした。
また、アストンマーティンDBX707のサーキットでの試乗会も、オーナー
ツーリングも、そして「新型レンジローバー試乗会&フランクミュラー最新
モデル展示販売会」も残念ながら参加できませんでした。
場所は福岡空港近くの「ジャガー・ランドローバー福岡」…ショールームの2F
でフランクミュラーの展示会が開催され、さらに新型車の試乗もできると
いう超魅力的なコラボイベントだったのです。(あー、新作時計を見て、新型
レンジローバーを試乗してみたかったなあ…あとディフェンダーも)

無駄な時間をなくそうと焦って生き急がないようにしないと、このように
多くの楽しみを逃すし、仕事の達成感はあっても、それに比例して疲れや
ストレスも溜まる年齢なのだと改めて自覚しましたね。
若い頃は、好きなことをやって、そこそこ稼いで太く短い人生を全うでき
れば満足だと思っていましたが、やはり健康に留意しながら、現状維持を
長く続けられることが理想なのかなあと思うようにもなりました。

今年からは少々ペースダウンを心がけて「何もしないこと」そして「楽しむこと」
も意識しながら過ごすようにしたいところですが、このせっかちな性格上
実践できるかは微妙です。(というわけで、このブログの更新も滞りそうです)

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