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SUV パワーウォーズ

2022年2月1日、アストンマーティンがSUVのフラッグシップとなるDBX707
を発表しました。

「世界で最もパワフルなラグジュアリーSUV」を標榜し、王座を他社から奪い
取っただけに、そのパワートレインは恐るべきものがあります。
707は707馬力を表す数字で、現行DBXをさらにパワーアップして、4リッター
V8ツインターボエンジンは最高出力707ps、最大トルク900Nmを発生。
加速も凄まじく、静止状態から時速100kmに到達するまでの0-100km/hは
なんと3.3秒(現行は4.5秒)、最高速度も310km/h(現行は291km/h)に
引き上げられました。

エクステリアのアップデートも、主に機能向上のために行われているようです。
冷却機能向上のために大型化されたグリル、エアロダイナミクスを意識した
リップスポイラーやツインリアディフューザー、さらに現行では2本出しだった
テールパイプは大迫力の大径4本出しに変更されています。
インテリアも随所にスポーティーさを強調しており、私の印象としては現行は
フォーマル、新型はアバンギャルドといったところでしょうか。

ところで普段DBXに乗っていると「そんなパワーがあっても意味ないでしょ、
どこでそこまでのスピード出すのよ?」という声はよく耳にします。
分かってますよ、日本には速度無制限のアウトバーンがあるわけでもないし。
しかしですね、300kmも出るようなクルマで普通に運転した時の感覚という
のは、なんとも言えない余裕というか安心感があるのですよ。
日常はタイトなスーツを着こなして、いざ脱ぐと筋骨隆々のマッチョなのに
決してひけらかさないというか…う〜ん、例えが難しいですね。
食事に出かける際に、1万円もあれば十分だと分かってはいても、財布には
とりあえず3万円入れておくといった安心感ですかね。
普段は使わないけど付いてて欲しい機能…腕時計のクロノグラフのような
ものかも知れません。

世界的にSUVが売れているわけですが、特にラグジュアリーブランドの間
では熾烈なパワー競争が繰り広げられています。
DBXのライバルとしてよく比較されるのは、ポルシェカイエンターボ、
ベントレーベンテイガ、ランボルギーニウルス、ロールスロイスカリナン、
マセラティレヴァンテトロフェオ、レンジローバー、ベンツゲレンデ…etc
これらのクラスで、最高出力や最高速度のちょっとした差などどうでも
いいような気がするし、単に意地の張り合いにしか見えないこともない
のですが、やはり1番と2番ではブランドイメージが大違いなのでしょう。
(確かにオリンピックの100m走でも金メダルの選手は思い出せても、2位
以下は記憶に残っていませんしね)

DBX開発時にベンチマークとされたカイエンですが、カイエンターボGTは
0-100km/h加速こそ3.3秒とDBX707と同等ですが、最高速度は300km/h
と及びません。
ランボルギーニウルスも最高出力650ps、最高速度305km/hとDBX707の
後塵を拝しています。

このように現時点のDBX707は、まさに最強のSUVだと言えるのですが、
このまま他社が黙っているとも思えません。
現にランボルギーニはDBX707を凌駕するSUVを開発中だという情報も
ありますし、ついにあのフェラーリまでもがSUVを開発して参戦すると
言われています。
電動化時代を目前にしたSUVのパワーウォーズから目が離せません。

DBX707発表の映像は…コチラ

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