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2021年12月

終わり良ければすべて良し

年末になって世界的にオミクロン株の蔓延が懸念される中、なぜか日本では
コロナ禍が落ち着いていますが、昨年に続いて何かと制約の多い一年でした。
そんな年でも本当に一年が経つのが早く感じるのは、加齢によるものである
ことはもちろんですが、懸命に駆け抜けた証なのだと思って自らを褒めてお
ります。

なにしろ昨年から皮膚科領域でも難病とされる痒疹の治療をしながら、年明
け早々から重度の腰痛に悩まされた上に、鼠径ヘルニアの手術まで受けると
いう満身創痍の2021年のスタートでした。
それでも動き続けて無理をしたせいで免疫力が落ちたのでしょう…夏には24
年ぶり人生二度目の帯状疱疹まで発症…コロナ感染こそ免れてはいるものの、
一年でここまで疾病に罹患したのは初めて。

業界の御多分に洩れずマジックの仕事は激減したとはいえ、幸いにもマルチ
ワーカーとしてのハイブリッドな生き方や資産運用が順調だったおかげで
経済的な懸念はなかったものの、自身の疾病の不安感や同世代の訃報が届く
などの理由で人生の棚卸しや終活も真剣に考えるようになったことからモチ
ベーションは下がる一方。
人生は一度きりだし、ここは新車でも買ってモチベーションと免疫力を上げ
ようと画策したところ、納車までの8か月間、それはそれは楽しみで闘病し
ながらの仕事も辛さを感じなかったし、納車後の車の維持と自身の健康維持
のためにモチベーションが上がったのはもちろん、購入した新作時計のプレ
ミア価格も爆上がりで結果的には大正解でした。
清水の舞台から飛び降りて…無事に着地できた感じですかね。

秋以降は体調も万全で、忙しい最中にあっても時間を見つけてはツーリング
を楽しみ、多くの本を読み、緊急事態宣言解除後からは徐々に外食や夜の
クラブ活動も再開できたので、精神的にも充足しております。
これでマジックを演る機会が少しでもコロナ禍以前に近づけば言うことなし
なのですが、主戦場であったホテルでの企業パーティーの動きがない状態
では期待薄ですから、戦略を見直してこれまで以上に特定のプライベート
パーティーに主軸を置く必要がありそうです。

他に今年終盤のトピックスとしては…

今月初旬にインフルエンザ予防接種を受けました。
来年早々にはコロナワクチンのブースター接種にも期待したいところです。
とにかく身体が資本であることを改めて自覚した年でしたからね。

某ブランドの服や時計一式を一人の後輩に譲りましたが、ヘビロテ活用
してくれているようで、贈った甲斐がありました。
マジックの道具も徐々に断捨離を始めています。

フランクミュラーとニューバランスによる新作コラボスニーカーを無事に
ゲットできたので、来年から履き始めるつもりです。

デアゴスティーニ刊行の「ザ・マジック」No.74の[WELCOME TO MAGIC
WORLD]というコーナーで紹介されました。
声かけをしてくれた友人のメイガス、躍動感のあるプロフィールの校正に
尽力してくださった編集担当の方々に感謝致します。

先日、JALグローバルクラブから荷物に付けるグリーンのタッグが届いた
ので、何だろうと訝しがっていたところ添付されたメッセージによれば、
なんと搭乗回数500回達成記念のタッグなんですと(よく乗ったもんだ)…
さらに750回(ブラウン)、1000回(ワインレッド)、ゴールとして1250回
達成記念タッグ(ブラックの大小2個)まであるらしいです。
また2250回達成すると、マイルの使用期限の廃止や家族優待さらに生涯
に渡ってダイヤモンド・プレミアラウンジが使用可能となるカードが
付与されるとか。(そんな人、何人いるんだろ?)
航空業界のヒエラルキーも凄いなと感じた次第ですが、ブラックのタッグ
が届く頃にはきっと過労死してますな。

病気でスタートした不安な年でしたが、「終わり良ければすべて良し」…
としましょう。
来年こそは病気やコロナ禍に悩まされることなく、平穏な年になるといい
なあ…きっとそうなることを願いながら新年を迎えたいと思います。

今年最後のエントリーとなると思いますので、皆さんも良いお年をお迎え
ください。




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ブランディング

余程の才能に恵まれない限り、何かを成し遂げるためには何かを犠牲にし
なければならないことは論を俟ちません。

学業の成績を伸ばすためには、他人が遊んでいる間でも勉学に励んだり、
ダイエットを成就させるには、食の誘惑を断ち切らなくてはなりません。
マジシャンとしてのステータスを確立するためのブランディング戦略に
おいても同様で、時にはやせ我慢をしたり何らかの犠牲を払わなければ
ならないこともあるはずです。
成し遂げたい事象のスケールに比例して、その犠牲も大きくなっていく
ことでしょうね。

ところで、目的を成し遂げた人の中には、特に努力もせずに現在のポジ
ションを手に入れたと公言して、犠牲を認めない人もいます。
これは本人の意識の問題(苦労を楽しめるとか、犠牲にしたものに対する
鈍感さ)なのでしょうが、一切の犠牲を認めない人には、少なからず自身
に対してのごまかしや自分史を美化する目的もあるように感じます。
努力したことや犠牲を払った事実がダサいと感じて、糊塗してしまうの
です。

勉強なんてほとんどしなかったのに、難関校に合格したという類の話が
代表的なものです。
中高時代にもいましたよ…定期試験当日の朝に「あーあ、昨夜はつい寝て
しまって全然勉強できなかったよ」と嘯きながら、トップクラスの成績を
獲るやつ。
受験においては、大抵は高い月謝を払って有名塾に通って必死で勉強を
しないとブランド校には合格しません。
ブランド校に合格することがイコール人生のブランディングに直結すると
いう短絡的な話ではなく、現実問題としてそれを構築していく過程では、
時間と努力とお金が必要ということです。

ある本に、かの有名デザイナー、シャネルの戦略が書かれていました。
フランスは階級社会であり、どんなに有名でも、どんなに才能があっても、
どんなにお金持ちでも「ファッションデザイナーは商人にすぎない」という
理由から、シャネルが上流階級のサロンに招かれることはなかったのです。
怒りの中で彼女は行動を起こします。
人気急上昇中の芸術家たちを招いて、夜な夜な魅力的なパーティーを主催
して、ここに参加できることこそがステータスであるというイメージ戦略
に打って出たのです。
上流階級の人たちは、話題のシャネルのサロンに招かれたくてうずうずし
始め、彼らは競うようにして自分たちのサロンにシャネルを招待するよう
になったのです。
これはシャネルがデザイナーの社会的地位を向上させた歴史的意義のある
「事件」であり、ブランディングによって自由を得るための努力や出費を惜
しまなかったシャネルの投資例の一つです。

世界的マジシャンであるカパーフィールドの場合でも、初期の特番におい
ては、それほど有名ではなかった彼のために誰もが知る超有名人を次々に
MCやゲストに起用したことが、若きマジシャンのブランディング構築に
功を奏したというエピソードをマジック専門誌の記事で読んだことがあり
ます。

シャネルのエピソードに戻りますが、「ファッションデザイナーは商人にす
ぎない」という部分が、私の脳内で「マジシャンは芸人にすぎない」に変換
されてしまいました…いや、いいんですよ芸人のままで。
ただ様々なタイプのマジシャンがいるのに、世間からは「…にすぎない」などと
河原乞食のようなネガティブなイメージを少なからず持たれている側面が、
マジシャンのステータスを向上させたいと感じている私にはちょっとだけ
引っかかっているのですよ。

「それのどこが悪い? ブランディングなんてカッコつけてんじゃねえよ。
どう思われようが芸人は芸人のプライドを持って生きればいいんだよ!」
…てな具合に、現在のステータスやポジションに満足して拘泥する方々は、
「末路哀れは覚悟の前」がしっくりくるほどそれこそ強固にブランディング
されているわけですから、それはそれで立派ではありませんか。
お見逸れしました。



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コラボスニーカー

昨年に引き続き、フランクミュラー とニューバランスによるコラボスニー
カーが12月17日に限定発売されます。
昨年はフランクミュラー の「カラードリーム」とニューバランスの「996」を
ベースにゴールドとシルバーという大変派手な仕上がりだったので、自称
おしゃれ番長であっても、実際に履く際には躊躇することもあったかと思い
ます。
私も両方所有していますが、特にゴールドは服とのセットアップが難しいで
すね。

今回はフランクミュラー の定番モデルとされる「カサブランカ」にインスパ
イアされたデザインをニューバランスのライフスタイルモデルである「327」
に投影されたものとなっています。
ビザン数字を始めとした全体的なデザインがブラックとブラウンという落ち
ついた色調でまとめられて、大人のスニーカーの雰囲気を醸し出している
ので汎用性も高いかと思いますし、ネットニュースでも話題になったせいか、
前回以上の争奪戦が必至となっているようです。

本当に欲しい人が入手困難となっている原因にはもちろん転売ヤーの存在が
あるのですが、なんとかならんもんかねと思いながらも、投資に熱を上げて
いる自分としては、安く仕入れて高く売るのが投資の基本であると理解して
いる以上、なーんにも言えませんね。

コラボスニーカーの詳細は…コチラ

 

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