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「〇〇力」

書店を覗くと「突破力」とか「交渉力」等、この手のタイトルの本が目立って
います。

私達は日々、様々な「〇〇力」を意識的あるいは無意識に、時には必要性を
感じてより強く発揮しながら生活しています。
例えば、新聞を読むには「読解力」、さらに深読みするには「洞察力」が必要
ですし、発行する側には「取材力」や「編集力」が必要となります。

コロナ禍においては、変異株の「感染力」には充分に注意する必要があるし、
そもそも日々の暮らしの中で、「生活力」や「忍耐力」さらには「人間力」さえも
試される大変な時代になってしまいました。
この不確実で混沌とした時代を生き抜くためには、複業・多業を実践する
マルチワーカーとしての「行動力」の重要性をひしひしと感じています。
ネット配信やクラウドファンディングの「発信力」や「集金力」も必要なので
しょうね。

自分を含めてですが、ある程度の年齢になると、病気や怪我はもちろん疲労
からの「治癒力」や「回復力」が明らかに劣ってきたことを自覚するし、何か行動
を起こす際に重い腰を上げる「瞬発力」や「持続力」の衰えも感じて愕然とする
ことがあります。
避けられない経年劣化とともに、人生の中で豪速球を投げられる場面や力が
なくなってきたのであれば、変化球を身に付ける「適応力」が必然となります。

映画「孤狼の血 LEVEL2」を鑑賞…当然なのでしょうが、役者陣の凄まじい
までの「演技力」に圧倒されました。
特に、演技の振り幅が大きいことは知ってはいましたが、鈴木亮平の悪魔の
ようなサイコヤクザの残虐な「遂行力」には唖然とするばかりで、その3日前に
観たあの「ソウ」の続編である「スパイラル」ですら、単なる拷問系イリュージョン
の新作発表会にしか思えないほど…。
イリュージョンクリエイターのジム・ステインマイヤーやアンドレ・コールが
本気で「創造力」を駆使して映画のための拷問系イリュージョンを考案したら、
ソウシリーズもより面白くなりそうな気がしますが…恐怖よりも不思議さが
勝るかもしれませんね。
映画といえば、10月公開の007の最新作も個人的には楽しみなのですが、
予告の多さからは、配給元の「宣伝力」を感じます。

マジシャンとして恵まれた容姿とセンスが先天的に備わっていれば、それに
越したことはありませんが、後天的に備えるべきは、数あるレパートリーの
中からその場に相応しい演目の「選択力」と「構成力」であるし、さらにステージ
の分野では「表現力」、クロースアップの分野では「説明力」が必須でしょう。

これらが欠如したマジシャンは、自己の「分析力」も欠如しているのか、往々
にして能力以上のことを演って達成感を得ようとする傾向が強いし、自分の
キャラクターも理解しないまま、王道マジックに改悪としか思えない演出を
加えるなど、何を伝えたいのかも意味不明で、知性の有無はおろか、この人
は大丈夫なのかと医学的に心配になることすらあります。

マジックには、身に付けるに越したことはない「〇〇力」もあれば、プロには
必須の「〇〇力」があるのです。

昔知ったことわざですが、重要な「〇〇力」が三連発で欠如すると、以下の
ような事象が起こるようです。

男女は…「想像力」の欠如で結婚し、「忍耐力」の欠如で離婚し、「記憶力」の
欠如で再婚する。
う〜ん、なんという「説得力」。

ちなみに、私の記憶力はまだそこまで欠如していませんので、とりあえずは
幸せを謳歌しています。

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