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2021年7月

トートバッグ

コロナ禍前、夜のクラブ活動の際は必ずセカンドバッグを携行していたので、
季節や服装に合わせるために、結構な数のセカンドバッグを所有しています。

対照的に昼間の活動や出張が多くなった昨今、俄然出番が増えて活躍して
いるのがトートバッグ。
容量にも余裕があり、一泊程度の出張ならこれ一つで充分だし、手持ちした
り肩から下げたりして使い勝手がいいので、数個のトートバッグを使い回し
て重宝しています。
最近はショッピングに出ると、お洒落なトートバッグはないものかと、つい
探索してしまいます。

先日、GINZA SIX フランク・ミュラー店長のMさんから電話が…
なんと、フランク・ミュラーからトートバッグが発売されるとのこと。
近年のフランク・ミュラーは時計だけではなく、家具やカテラリーに至るまで
様々なアイテムを市場に投入しており、その多くがブランドのアイコンである
ビザン数字で彩られており、気分を上げてくれます。

さて、今回のトートバッグですが、程良いサイズで便利なポーチやエコバッグ
も付属されています。
3Dのビザン数字が踊る華やかなデザインで、3種類のカラー展開です。

迷いに迷った挙句、私はモノトーンを選択…服装を始め何かと合わせやすそう
だし、ここはあまり攻めずに保守的な選択となりました。

画像や詳細は…コチラ

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何者になりたいの?

マジックの道を選択した理由やモチベーションの拠り所として、「お金では
ない、夢を見せたい、笑顔を届けたい」という好感度抜群のセリフを宣う人
が、昔も今も一定数は存在しているものです。

反対に「好きなマジックで稼ぎたい」、「テレビに出て有名になりたい」、あるいは
「コンテストで優勝して同業者から一目置かれたい」等の俗物的な考えの人は、
たとえそう思っていたとしても、世間に向けて正直に吐露することには
抵抗があることでしょう。(こちらのタイプの方が一般的だと思いますが…)

過去には、「お金ではない」と言いながらも、ただ生き残りたいことが透け
て見えているのに、「夢や笑顔」を大義名分とした眉唾ものとしか思えない
クラウドファンディングも散見されました。
いや、他人様に迷惑をかけなければ、それはそれで全然いいのですよ。
「聖人君子の本音」であろうが「上辺だけの虚飾」であろうが、つまりそれこそ
が建前上は「やり甲斐」というゴールに帰結するわけですね。

どうやら、夢や笑顔を届けるというその「やり甲斐」とは、仕事をした客から
感謝されるということを意味するらしいのですが、社会の基本的な法則、
あるいは世間の常識としては、お金をもらう側が感謝をするのですから、
仕事をして感謝をされようというのは明らかな筋違いであり、はっきり
言えば、甚だ図々しいのですよ。
もちろん払う側が感謝することもありますよ…ただしそれは生命に関わる
ようなこととか、相手がお金以上の仕事をしてもらったと感じた特別な
場合のみでしょう。

アマチュアが慰問でショーを行う際にもありがちですが、相手の感謝を
「栄養源」にして生きていくことは、感謝の強要にも繋がりかねない危険な
ことでもあるのです。(拙い芸を演じた側がストレス発散をしていることが
多いのですから、逆に感謝するべきでしょう)
普通に仕事をしているというのは、直接感謝をされなくても社会に貢献
していることは間違いないのですから、プライドを持って自分で自分を
褒めればいいのですよ。
それすらできなくなったら、そんな仕事は辞めるべきでしょうね。

人は、自分が過去に成してきた努力や熱量の記憶があるのならば、現在
の自分が、ほぼほぼ予想通りの人生を歩んでいることに気づくはずです。
マジシャンの道を選択した場合でも、こんなはずではなかったと思う人
は少なく、ほぼほぼ自分の予想通りのマジシャンになっているのではな
いでしょうか。
日々は選択の連続で、自分の欲望を基本として、自分が進む道(自分が
望むマジシャン像)を選んで歩んでいるのです。
中国製のコピーだと知っている上で手を出すのも自分の選択だし、本物
が欲しいのに手が出ない不甲斐なさも、そうした選択の歴史を積み重ね
た結果なのです。
もしも、己の不甲斐なさを棚に上げて他人を妬むとしたら…妬まれる側
ではなく、妬む側を選択したのも、恐ろしいことに自分自身なのですよ。

欲しいものや、やりたいことがあれば、ほとんどのことは実現します。
なぜなら、欲望が強ければモチベーションに火が点いて、それを入手
する方法や実現する方法を考えたり工夫したりという活動を開始する
からです。
ただし、夢や笑顔を届けるという世間受けを狙って好感度を上げる程度
の欲望では、本物のモチベーションに点火することは絶対に不可能です。

欲望が強いほど、少なくともそこへ近づこうとはするし、諦めなければ
少しでも近づき続けます。
もし実現しなかったとしたら、それは「諦めよう」という選択をしたことに
他ならず、結果的にはそれすらも望んだ通りになったということです。

いったい何を求めて何者になりたいのでしょうか?
夢や笑顔を届ける配達人でしょうか?…そんなものが「着払い」で届いたら
いい迷惑です。
ましてや「代引き」で届いたら殺意すら抱くかもしれません。
夢や笑顔の定期購入だけは、思わずクリックしないように要注意です。
(コピーイリュージョンもクリックしちゃダメですよ)

マジックに限らず、どの業界であろうと「飯を食う」のは楽なことではあり
ません。
夢とか笑顔とか…「食い方」にまでこだわるのなら、なおさらです。


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ブラックコラボ

1972年にデザイナー山本耀司(ヨウジヤマモト)が手がけたブランド「Y's」
(ワイズ)…ブラックを基調とした服作りの哲学と思想は、世界のファッション
業界に衝撃を与えました。
私も20代前半の頃は好んで着ていました。

現在では様々な腕時計ブランドがリリースしているオールブラックの時計…
その元祖はウブロの「ビッグ・バン オールブラック」とされています。
当時のCEOジャンクロード・ビバー氏は取材の際に、どうして時間を読み
取りにくい真っ黒の時計を作ったのかと問われて、次のように述べています。
「いまどき腕時計で時間を確認する人なんていないだろ!」

さて、そのブラックで業界を席巻した二つのブランドが、コラボ時計を発表
しています…

オールブラック カモフラージュ ヨウジヤマモト

以前のオールブラックよりは視認性は良くなっていると思いますが、45mm
径がカモフラ柄と相まって厳ついですね。
ウブロの愛用者にはマッチョなアスリートが多いことから、華奢で繊細な
山本耀司氏のイメージとは一致しなかったので、このコラボは意外でした。
ただブラックという大きな共通点のみでコラボした感が否めませんが…。

顧客にプレゼントするためのノベルティとしてプレイングカードを制作
しているブランドも多々あって、私も様々なブランドのカードを頂戴して
きましたが、デザインは秀逸でも、紙質等の問題で、いざマジックで使用
するとなると、扱いづらいものがほとんどでした。
ところが、今回入手した(旧友から頂きました)カードは、嬉しいことに
マジシャンにはお馴染みの、バイシクル製のブラックバック。

ヨウジヤマモト プレイングカード

ジョーカーとして描かれた山本耀司氏が、マジシャンに見えなくもないで
すね…このブラックコラボは最高だと思います。


ところで前回のエントリーで、グリーンの時計がトレンドになっていると
書きましたが、雑誌の特集で気になったものがあったので、新宿伊勢丹に
見に行ってきました。

ペキニエ リューロワイヤル ヴェール

美しいサンレイ・グリーンの文字盤も魅力的ですが、個人的には時計本体
よりも魅力的に感じたのは、レッドステッチの入ったグリーンアリゲータ
のストラップで、裏側には汗に強いレッドシャークスキンを使っています。
このストラップは、ジャンルソーの別注品だということです。

色々と出費もかさんでいるし、ああ、悩ましい…。




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トレンドカラーとコラボ時計

腕時計の文字盤のカラーは、昔からホワイトとブラックが王道で、近年は
それにブルーが加わって、一定の勢力を形成しています。
私はフランク・ミュラーのダブルミステリーを所有していますが、怪しく
輝くブルーギョーシェの文字盤は、吸い込まれるほどの美しさです。
ブルーは涼しげで、手首を爽やかに彩るし、特に夏場はヘビロテしたくな
るカラーです。
文字盤がブラックやホワイトであっても、ベルトをブルーに付け替えるだ
けでも、かなり爽やかになります。

さて、長らく文字盤のカラーは上記3色が主役だったわけですが、なぜか
今年はグリーンがトレンドになっています。
最近のファッション誌や専門誌をパラパラとめくると、ありとあらゆる
時計ブランドがグリーンの時計を発表しています。
フランク・ミュラーやウブロといった新興勢力は、ポップで多様なカラー
をリリースしているのがウリの部分でもあるので違和感はないのですが、
驚いたのは、パテックフィリップ、オーデマピゲ、ロレックスという所謂
老舗でコンサバなブランドが、示し合わせたように一斉にグリーン時計を
発表したことです。
グリーンはもともと中国を含む新興国マーケットで人気がありましたが、
近年はサステナブルと組み合わせて、リラックスカラーとしての人気が
高まっているそうです。
一時のブームで終わるのか、グリーンはブルーになれるのか…注目して
いきます。

しかし改めて自身の私物を確認してみると、ここ数年で知らず知らずの
間にグリーンのアイテムが増えていることに気づきました…グリーンの
ハット、ジャケット、デニム、セーター、靴下、腕時計のラバーベルト、
そして納車待ちの車の色はミノタウロスグリーン(ホント素敵な色です)。

ところで、腕時計とスポーツカーは相性が良いせいか、提携することが
多く、レースカーのボディに広告を出したりコラボ時計が発表されます。
過去には…フェラーリ×ウブロ、ポルシェ×タグホイヤー、ベントレー×
ブライトリング、マクラーレン×リシャール・ミル、メルセデスベンツ×
クストス、ランボルギーニ×ロジェ・ヂュブイ、ランドローバー×ゼニス
…これらの組み合わせも時々シャッフルされるようで、先日久しぶりに
伺ったリシャール・ミル福岡ブティックの店長の話によると、ウブロとの
契約期間が終了したフェラーリは、新たにリシャール・ミルと契約した
そうです。

リシャール・ミルの勢いは留まることを知らず、今後は1千万円台の時計
は作らずに、最低ラインが2千万円台からで、ボリュームゾーンは4〜5千
万円台になるとか…フェラーリと組んだことで、この二社の商品価格帯
がほぼ一致しつつあるので、最強のコラボとなりそうです。

また、高級車に外装や内装のオプションを加えていくと青天井なのですが、
ベントレーのオプションの最高額は、ブライトリングが製作する車内時計
で、価格はなんと2,900万円だそうです。
いやはや、このレベルになるともはや「神々の遊び」ですよ。

今年新たにコラボしたのは、アストンマーティン×ジラール・ペルゴ…
う〜ん、渋い組み合わせ。
(ちなみに、社長 島耕作は、ジラール・ペルゴのヴィンテージ1945を愛用
しています)
ジラール・ペルゴ本社ビルの屋上に、アストンマーティンのロゴが描か
れるPVは…コチラ

今回発表されたコラボ時計は…スリー・フライングブリッジ トゥール
ビヨン(18本限定で、価格は1,738万円)
デザインは流行のスケルトンでスタイリッシュだと思いますが、アストン
マーティンとのコラボであれば、一捻りしたギミックというか、もう少し
遊び心が欲しいところですねえ。
コラボ時計の詳細は…コチラ

遊び心といえば、アストンマーティンの一部のモデルには、独自のクリス
タルキーというのがあって、キー本体をダッシュボードのホールにインサ
ートすることによってエンジンがかかるシステムなのですが、インサート
と同時に液晶画面に、POWER→BEAUTY→SOULと表示されてからエン
ジンがかかり、運転前の気分を上げてくれます。
このちょっとした儀式のような遊び心が素晴らしいじゃありませんか。
その映像は…コチラ

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