マジックと愛車遍歴 7 (後編)
もう暫くはクライスラー300Cツーリングと人生を共有しようと思っていた
矢先に(そりゃあ、2台も買ったのだから、通常の2倍は乗りたくなりますよ)、
予想もしなかった理由で乗り換えをすることになってしまいました。
実はこの頃から、近隣の小規模な仕事なら、道具は宅配便で送って手ぶらで
タクシー移動、ちょっと規模が大きければ弟子がミニバンで駆けつけてくれ
るために、自分の車は私用でしか乗らなくなっていました。
もちろん、東京や大阪でのテレビ出演やステージショーの際は、道具の運搬
の全てを運送会社に任せることにしていました。
現場に着いたら全ての道具がステージ袖に置いてあるし、ショーが終われば
運送会社の伝票と道具を預けて帰るだけで、営業出演において一番辛い作業
である搬入と搬出がないのですから、ギックリ腰が癖になりつつあった自分
には理想的でした。
これまではマジックの道具を積み込むということを第一義に、その荷室容量
を勘案しながらも、運転をする高揚感や所有欲や自己顕示欲を満たすことが
できることを条件に車選びをしてきたわけですが、次の車からは完全なプラ
イベート車にしようと決めた途端に、荷室容量という条件が外されることに
よって、選択肢が広がり過ぎて迷ってしまうのです。
ただし、仕事で使わないのであれば、節税のために経費として処理すること
はできなくなりますね。
もう年齢も50代の半ばだし、荷物は積めなくても構わないから、まだ一度も
乗ったことがない車高が低くて2シーターのスポーツカーにしてみるかと、
コルベットを見に行きましたが、地を這うような車高の低さと視界の悪さで
乗りこなす自信はありませんでした。(目線の高さが、前の車のテールランプ
くらいですよ)
もしも、あらゆる制約(年齢的、経済的…etc)を取り除いて、本当に欲しい車を
1台選べるとしたら、皆さんはどんな車にするでしょうか?
私は、映画「007 スペクター」の劇中車…アストンマーティンDB10ですね。
実はこの車は市販はされておらず、撮影用に8台、プロモーション用に2台
作られて、そのうちの1台がチャリティーオークションに出品されて、4億円
で落札されました。
劇中でのジャガーC-X75とのカーチェイスは、語り継がれることでしょうね。
メイキングは…コチラ
さてクライスラーに代わる車選びですが、ヤナセの担当者からは「純粋にドラ
イブを楽しむのであれば、新型ベンツCクラスのカブリオレがお勧めです。
来週に納車予定の現車があるので、是非見て下さい」との連絡があったので、
行ってみると、ボタン一つでルーフが畳まれてオープンカーに変身するカブ
リオレには、心が揺さぶられましたね。
カッコいいし気持ち良さそうだし、検討に値するので見積もりを受け取って
お別れが確定しているクライスラーで帰宅している途中でのことです…
街中では、クラスは違えど、やたらとベンツの多さが目につきます。
対向車を注視していると、似たような顔をした車と何度もすれ違うのです。
(それもそのはず…ベンツは2014年からずっと輸入販売台数が第1位なのです)
そして3車線の大きな交差点の赤信号で停車した時、対向車線にはベンツ、
さらに私の左右に停車したのもベンツだということに気づきました。
つまり三方をベンツに囲まれたのです。(後方は確認しませんでしたが…)
あまりの似た顔の多さと、そのグレードのピンからキリまでのカーストや
ヒエラルキーを考えているうちに、帰宅した時にはすっかり興ざめしてい
ました…もう、見積もりを確認することはありませんでした。
次回、8へ続く…
| 固定リンク
「マジックと愛車遍歴」カテゴリの記事
- マジックと愛車遍歴 9 (最終回)(2021.06.11)
- マジックと愛車遍歴 8 (後編)(2021.06.07)
- マジックと愛車遍歴 8 (前編)(2021.06.04)
- マジックと愛車遍歴 7 (後編)(2021.05.31)
- マジックと愛車遍歴 7 (前編)(2021.05.28)
最近のコメント