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マジックと愛車遍歴 1

過去には、私のマジック人生とは切っても切れない「鳥」と「チップ」に主眼
を置いた考察…「鳥の話」「チップ論」という二つの連載を書きましたが、
今回、ある意味では人生を彩りながら伴走してきた数々の「愛車」という切り
口から、時系列でマジック人生を回顧してみました。
運ぶ道具の量や、ショーの内容の変遷による大型化と縮小化…今振り返ると、
営業マジシャンとしての生き様が、そのまま愛車選びに投影されていました。

ところで、筋金入りのカーマニアや車好きの有名人や富裕層ならば、豪華な
ガレージに同時に複数台を所有したり、数十台の高級車を乗り換えてきた方
がいるのも珍しいことではありません。
もし私がこの程度(車格や台数)の遍歴を「愛車自慢」として書いたとしたら、
そのレベルの方々からは、きっと鼻で笑われることでしょう。
ですから、これはあくまでも「愛車遍歴」なのです。
ただ、どんなに素直に本心を吐露しても、正直に書いても、物事を斜めから
しか見ない人も一定数はいるもので…それはそれで仕方がないですね。
ここに書いたことは全て事実であり本心なのですから…。

なお、車名横のカッコ内は、愛車の保有期間です。
それでは出発です…


・ ベスパ (1981〜1984)

いきなり車ではなくてスクーターですみません。(一応愛車という括りなの
で、これに付随した回想は書きましたが、四輪車としてはカウントしません)
オードリー・ヘップバーン主演の映画「ローマの休日」でお馴染みになった
スクーターですが、個人的にはテレビドラマ「探偵物語」で松田優作が乗り
回していた印象の方が強いですね。

私はワインレッドのベスパに乗っていましたが、50〜100ccのモデルは、
ウインカーがハンドルの両端に付いているためにぶつけやすく、一度破損
させたことがあります。
後にも先にも乗った二輪車は、この一台だけです。
ノーヘルでもお咎めなしの、ゆる〜い昭和の群像が思い出されます。
ガソリンを入れる度に特定のオイルを補給しなくてはならないという面倒
臭い一面もありましたが、それを差し引いても魅力的なスクーターでした。

この頃は、斜めがけのショルダーバッグにクロースアップの道具を入れて、
声がかかればホームパーティーでも飲食店でも、フットワーク良く動き
回っていました。
自身の記録映像を確認すると、5〜6人の友人を相手に、マットを敷いての
地上戦…カップ&ボール、コイン、カード、スポンジボール等の王道を、
きちんと演じていた自分に少し驚きましたが、まだまだキャラクターの
確立というレベルには程遠い印象でしたね。

1983年末、こっそりと(集合住宅だったので)数羽の鳩を飼い始めました。
鳩を飼うのは初めてではありません…実家暮らしの高校時代の3年間は、
文化祭で鳩出しをやりまくってノウハウの蓄積があったので、久しぶり
の鳩出しも、問題なく再スタートをすることができました。

当時はクロースアップマジックという分野は、まだまだ市民権を得ていな
かったので、依頼されるのはほとんどがサロン〜ステージマジックでした
が、いかんせんスクーターでは道具、衣装、鳩カゴを運ぶのは不可能です。
そこでステージショーの依頼があると、車を持っている友人に手伝っても
らっていましたが、さすがに毎回お願いするわけにもいかず、ついに人生
初のマイカーを購入することになります。
納車と同時にベスパは友人に譲渡しました。

次回、2へ続く…

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