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STAY HOME

緊急事態宣言の下、どのようにお過ごしでしょうか?
私も4月中旬以降の予定はほとんど消えたので、絶賛STAY HOME中なので
あります。
もちろん仕事自体のキャンセルや延期もありますが、搭乗予定の飛行機の
唐突な欠航や、宿泊予定のホテルが急遽休館になるという、およそ平常時
には考えられない理由もあります。
引きこもりとまではいかなくても、基本家で過ごすのが好きな自分ですが、
しばらくは続くであろう巣ごもり生活をどのように有意義に過ごすのかは、
各人次第。

某精神科ドクターからの情報…世の中が一変したこの状況だと、もともと
引きこもりの患者さんが、それまでの当たり前の暮らしを周囲から白い目
で見られなくなったとか…いち早く模範的生活をしていたわけですかね。

某美容外科ドクターからの情報…マスクをして、できるだけ他人と会わない
ことが励行される現在、ここぞとばかりにガッツリ系の手術を求めて来院
する人も多いのだとか…う〜ん、いつの世も強者はいるもので。

私の場合、すっかり早寝早起きの習慣がついてしまいました。
3食しっかり摂って、晩酌量も減り夜も午前様になることが少なくなりま
したねえ。(このままクラブ活動の習慣がなくなるかも)
ある程度のルーティンワークが決まってしまえば、非常に楽で有意義な
日々が送れるものです。
アウトプットする機会は減っているので、逆に多くの事象のインプットを
心がけることが肝要だと思います。
朝食後は新聞を隅々まで読んで世間の動きをインプット、さらに買いだめ
しておいた本をその日の気分で選んで新たな知見をインプット、そして
今後の自分に明らかに必要になるであろう学びをe-lerningでインプット。
その後は、録りためていた映画を観ながら手元はリハビリ程度にカードを
扱い、鳥と猫と戯れて、夜は筋トレとウォーキング、晩酌がてら腕時計の
サイトをサーフィンして、次に狙う一本をニヤつきながら吟味して床に着く
…というのが平均的日常です。
もちろんインプットする内容には無駄な要素満載の部分もあるのですが、
それはある日、記憶の底の暗がりから不意に浮上してきて、画期的アイデア
となって局面を打開したりもするんですよ。
腕時計ですが、現在フランク・ミュラーのダブルミステリーとグラフの2本
がオーバーホールに旅立っていますが、ブティックもデパートも当面の間
は休業中なので、帰還の時期は不明。

しかしまあ、今年の初めまでは誰がこんな事態を予想したでしょうか。
このウイルスが怖いのは、感染力や致死率が高いだけではなく、8割方が
無症状で済む半面、急激に重症化する人も一定の割合でいるというまるで
ロシアンルーレット的な側面が、より不安に駆り立てます。
さらに怖いのは、重症化して隔離されると、家族や友人と最後の時間を過ご
すこともかなわず、火葬場で故人の骨を拾うことも困難で、人生に突然幕が
降ろされる突然死のようなものです。
以前は苦しまずにピンピンコロリと逝きたいものだと思っていましたが、
しっかりと死後の準備ができるように、余命が計算できる病に罹患する方が
まだ幾分幸せなのかなと思うようにもなったこの頃…ことほど左様にこの
コロナ禍は、価値観はもちろん人生観や死生観にまで影響を与えています。

連休明けには緊急事態宣言も解除されて、すぐにコロナ禍以前の世の中に
戻るなんて楽観的でおめでたい考えの人は、もはやいないでしょう。
ハーバード大学の研究チームが、2022年まではこの状態が続くであろうと
発表しましたが、私も漠然とそんな気がしていました。
画期的なワクチンが開発されるか、人類が集団免疫を獲得するまでは終息
せずにダラダラとこの状態が続くかもしれません。
来年に延期されたオリンピックも中止になる予感がします。
山中先生の仰る通り、すでに「ウイルスとの闘い」から「ウイルスとの共存」に
フェーズが完全に変わった気がします。

まだ仮が何本かありますが、私は今年いっぱいのショーの仕事には見切りを
つけているし、来年に延期になったイベントにも期待はしていませんよ。
もう観光、飲食、エンタメは、そのうち元に戻るだろうと淡い期待をしてい
たら間違いなく餓死するでしょうね。
私の周囲の飲食店経営者やホステスさん達も、賢い人はさっさと見切りを
つけて動き始めています。
政府や自治体から一時的な支援があるとはいえ、終息時期が予測できないのに、
元に戻ればいいのになあという希望的観測の下で、多額の融資を受けてまで
固定費を垂れ流すことがいかに危険なことかは、飲食業を営んでいない私にも
十分理解できます。
今は現金をかき集めて、可能な限りの固定費を削除して、巣ごもりをしながら
色々なことをインプットして、将来の来るべきアウトプットの日に向けて充電
する…これが焦眉の急だと思います。
行きつけの店がどれだけ生き残っているか…コロナを心配せずに出かけられる
頃には、歓楽街の景色はガラッと変わってるでしょうね。

先日のNHK「クローズアップ現代+」でも特集されていましたが、エンタメ界の
悲惨な状況は目を覆うばかりです。
世界中で演劇やコンサートが中止され、映画館が休館しています。
私もマジシャンとして、そしてエンタメ界の末席に身を置いている者として、
このままではエンタメ全体の文化が崩壊するのではと危惧しています。
「文化は良い時にのみ与えられる贅沢ではない」とは、ドイツの文化担当大臣の
言葉です。
こんな時こそ画面越しではなく、生で本物のエンタメを楽しみたいところなの
ですが、やはり今大切なのは…STAY HOME!





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