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私見…複業

1月末、親知らずを抜いた日、想像よりも痛みが無かったので(麻酔が効いて

いますから)、調子こいて晩酌したところ…さすがに腫れました。

2月初旬のショーまでには痛みも引き始めて安心したのもつかの間、腰痛が

再発…それでもショーの最中はアドレナリンが出まくっていたのか、痛みを

感じることはありませんでしたね。

久しぶりにステージとクロースアップのダブルヘッダーでしたが、照明・音響

を始め、最高の環境を用意して頂いたせいか心地よい疲労感で、ホテルの部屋

で飲んだビールは格別でした。

 

さて、世の中は新型コロナウイルスの蔓延でてんやわんやの状態ですね。

今月は東京と名古屋の往復が続くので、飛行機の中や人混みの中ではマスクの

着用を心がけています。

サプライチェーンを始め、世界の経済的な影響は多岐に渡りそうですが、豪華

客船ダイヤモンドプリンセスの一件で、クルーズツアーのダメージは計り知れ

ません…ひいてはクルーズショーを主戦場とする世界中のマジシャン達にも

影響が及ぶことは間違いないでしょう。

この混沌とした世の中を生き抜くためにはどうすればいいのか…悩みどころです。

 

2018年6月のこのコーナーで、私は3回連載で「複業のススメ」というコラムを

書きました。(詳細はバックナンバーからお読み下さい)

現に世間では働き方改革が注目され、副業を解禁する企業の話題が多く報じら

れるようになってきました。

副業は得られる収入と、スキルなどの能力の高さに応じて4つに分類されます。

会社に知らせずにやる…「伏業」

本業の収入を補う…「副業」

NPOのような社会的事業に従事する…「幅業」

複数の異なる仕事を持つ…「複業」

私が最も推奨するのが若いうちからの「複業」です。

一般的な企業では役職定年を適用して、役員に登用されない社員は大幅に給与

が減るのに、50歳を過ぎての転職は難しく、慌てて準備を始めても高い収入は

期待できません。

 

昔は生活に窮したマジシャンは、できるだけ人目を避けて飲食店の厨房で働い

たり、タクシーの運転手に転職したものです。(実際に何人も知っています)

最近のトレンドは移動唐揚げ屋とか綿菓子売りなんだとか…マジか!?

若い頃はマジックの営業でブイブイいわせて、我が世の春がずっと続くという

勘違いをして陥穽にはまるものですが、いざ切羽詰まってから始められるのは

資格やスキルを使ったホワイトカラー的なものではなく、誰もが短期間で参入

できる単価の安いブルーカラーの肉体労働でしかないのです。

 

最近の若手マジシャンはいきなり営業活動を始めるのではなく、まずは複数の

マジックバーのレギュラー枠に入ったり、最初からマジックバーを開業してから

本格的にプロ活動を始めることが多いとも聞きます。

それはそれで如何なものかという意見もあるでしょうが、高い自己評価を基に

勢いでプロになってしまい、最終的にブルーカラーのバイトをするしかない今

の40〜50代のマジシャンよりは、20代の方がリスク管理ができているのかも

しれませんね。

 

かくいう私も世間では定年間近の初老で、勤め人と違って退職金もありません。

年金受給年齢も近いのですが、「ねんきん定期便」で知る受給額の少なさには

愕然とするばかり…健康で身体が動く期間も決して長くはないと思うので、今年

からの数年間は老後資金のため、物欲を満たすため、そして同伴出勤とクラブ

活動を続けるためにも、マジックを含めた「複業」を駆使して、一瀉千里で突き

進む覚悟です。

 

はい、今回はそういうことで。

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