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装うこと

お気に入りのファッションブランドの一つであるドルチェ&ガッバーナの
2018年春夏モデルのテーマは、「ファッション界のキングオブハート」。
そのテーマ通り、今年は作品の多くにトランプモチーフを採用しています。
先日、大阪の御堂筋の車窓から、D&G路面店の超ド派手なディスプレイが
ドーンと目に飛び込んで来ました。
福岡店で様々な実物を手に取りましたが、いやあ、攻めてますねえ。

トランプ柄が好きなマジシャンであれば、食いつきたくなる作品も多いと
思いますが、私にとっては、ちょっと派手過ぎるものがほとんどかなあ。
日本人が着たら、ほぼ漫才師にしか見えない服もあるしね。
今季のファッションショーの写真集をパラパラと見たところ、一つだけ
触手が伸びた物が…それは、トランプモチーフの靴
一見派手だけど、色はモノトーンだし工夫次第で色んな服に合わせやすい
のかなと…そういう判断で、福岡店の担当のNさんに発注したのですが、
日本への入荷予定は、なんとたったの2足!
それも私に合うサイズは1足のみ!
はたして入手できるのか否か…結論は5月頃になりそうです。

私は特にファッションに造詣が深いわけではないので(詳しいのは衣装の
仕掛けくらいです)、昔は近視眼的に「ステージショーの時はこの服で、
クロースアップショーならこの服」、「旅行の時はこの服」、「夜のクラブ
活動ではこの服」という感じで、かなりコンサバな固定観念に縛られていた
のですが、ここ10年はボーダーレス化して、フレキシブルにファッションを
楽しめるようになりました。

50代も半ばを過ぎると、ある意味開き直れるのか、ショップの担当スタッフ
のアドバイスを参考にしながら、他人の評価はともかく、精神的な若さを
維持したり、時代に合わせてアップデートするためにも、自分なりの「装い」を
意識することは重要だなと痛感するようになりました。
何はさておき、年齢を重ねるほどに重要になるのは「清潔感」であることは
論を俟ちませんが…。

会食相手や会食場所、仕事の打ち合わせ、あるいはショーの現場等のシチュ
エーションに合わせて、出かける前に、これにしようかあれにしようかと
腕時計を含めてコーディネートを考えていると、「装う」ことは教養を試され
る知的な遊びのような気がするし、そういう日々を謳歌できていること自体
が幸せであるのだと、自身で再認識しているのかもしれません。
もっと生意気なことを言えば、「装い」はその人の立場を示す記号のような
もので、単にセンスの良し悪しを示すだけでなく、「装い」にはその人の中に
蓄積された経験や置かれた環境や教養の深さが端的に表現されてしまい
がちなのです。(一番わかりやすい例が、Vシネマに出て来るようなヤクザ
のファッションですね)

「いやいや人間は外見じゃない! 中身だ!」という意見も重々承知してます
が、最後に、装うことに関する金言を…

「着るものを選ぶということは、生き方を選ぶということだ」  ココ・シャネル

「もし今日が人生の最後の日だとしたら、今日の服は本当に私が着るべき服
だろうか」                       スティーブ・ジョブズ

「外見は、その人の一番外側にある中身」   京セラ創業者 稲盛和夫

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