秋の夜長に
10月は雨の日も多く二度の台風上陸もあって、今ひとつスッキリしません
でしたね。
それでもそれなりに過ごした秋の夜長の出来事をつらつらと…。
11月のショーに備えてイリュージョンの調整や傷んだATAケースのメンテ
ナンス…久しぶりにドリルやグラインダーを使ったり、リベット取り付けや
ハンダ付けで少々筋肉痛です。
大阪から二人の若手マジシャンが刺激と知見を求めて福岡へ…スポンジが
水を吸収するがごとく熱心に勉強して帰阪しました。
極秘のギミックや衣装の仕掛けを開陳しながら、仕事に関する私なりの
アプローチの仕方やプロ論等をレクチャーしましたが、二人にとっては
二泊三日では時間が足りなかったようなので、また機会を作りましょう。
また彼らも興味があったようで、昔の資料や秘蔵映像を提示しながら、
誰が誰に憧れて今があるのか、本当は誰の影響を受けたり誰から習って
あの演技が完成したのか…私が知る範囲でのマジック界の史実を若手に
伝える必要性も感じた三日間でした。
冷えこみ始めた夜に4匹の猫達がベッドに上がってくるので、もっと広い
ベッドに買い替えようと思い立ち、色々と検討してシモンズベッドを購入。
結果これが実に良い寝心地で、たとえ短時間でも深い眠りにつけるので、
寝起きもバッチリ。
こんなに快適ならもっと早く買い替えればよかった。
プロフェッサー・サコー氏のレクチャーは無事終了し、レクチャー後の
懇親会も盛り上がりました。
氏オリジナルのギミックやホルダーは常に進化を続けており、そのアイ
デアやクオリティの高さにはいつも驚かされます。
これもあれだけのスライハンドのスキルを持つ現役パフォーマーとしての
経験値、学歴に裏打ちされた理系の頭脳を併せ持った賜物なのでしょう。
一部のマジックショップでは氏のコピー商品(中国製や韓国製)が流通
しているようですが、扱いやすさや断熱性能等、そのクオリティにコピー
が追いつくことはたぶん永遠にないでしょう。
映画「アウトレイジ 最終章」を鑑賞…個人的には北野映画の中でもエンター
テイメントとしての完成度は随一ではないかと思います。
前作から5年が経ち、各役者の老いが良い意味で哀れの味わいを醸し出して
います。(特に西田敏行がいいねぇ)
随所にアップされる皺が刻まれた「男の顔」の映画としても見応えは十分。
ストーリーはまさにサスペンスの連続で、義理人情や権力、嫉妬や欲望を
めぐる複雑な人間関係を鮮やかな群像ドラマに仕立てあげた脚本が秀逸で、
役者のややオーバー気味のクサい演技とも相まって、グイグイと引き込まれ
ていきます。
そして最後は、こうなるしかなかったのだという運命的な諦念を感じました。
11月は大阪のホテルで久しぶりにイリュージョンがメインのショー、その
後は金沢、さらに名古屋と出張が続きます。
ハードな移動をこなすのも健康であってこそ…そろそろインフルエンザの
予防接種もしなきゃ。
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