風物詩?
毎年、デパートの初売りのニュースで、福袋のために早朝から並んで、
我先にとばかりに押しかける光景は、お正月の風物詩ですよね。
今年も福袋をゲットして喜んでいる方が、ここを読んでいるとしたら
水を差すようですが、福袋に入っていた物全てを愛用した経験がある
人なんて皆無なのでは?
そもそも、なぜ「福袋」をつくるのか?…それは、見せると買っても
らえない売れ残りだからでしょう。
そんな売れ残りを隠してまとめて売りさばくのが実態である福袋を有
り難がって奪い合う光景を毎年見る度に、なんだかなあと複雑な気分
になります。(まあ、売買しているお互いが幸せならばウィンウィン
の関係だし、どうせ他人事ですからどうでもいいんですけどね)
アパレル業界の有名専門家が本に書いていましたが、ある都市伝説で
「宣伝効果を狙って良い品物を入れているブランドもある!」という
のもウソ…なぜなら「普段、定価で買っている客層」と「福袋を買う
客層」は異なるからだそうです。
つまり福袋を買う客は普段からそのショップを利用しておらず、定価
で買う常連客は、この時期にはすでに欲しいものは手に入れているわ
けで、わざわざ期待値の低い福袋を買う必要がないということ。
多くのショップやブランドは「普段は買わない客層」を舐めているか
らこそ福袋には「売れ残り」を詰め込むわけで、残酷ではあるけれど、
どうせ定価では買うつもりがないのですから、お得意様と区別されて
も仕方ありませんね。
ブランド品のセールも似たようなものです。
私も30%OFFセールの案内が届いて、その期間中に他に外出する用事
があって、ついでに立ち寄った際に、以前見て気になっていた服が運
良く残っていれば購入することはありますが、セールという理由だけ
で出かけることはまずありませんね。
はっきり言えば、セール品も定価では売れなかった余り物ですからね。
さらに、セールでも売れなかった品に70%OFFの赤札が付くことがあ
りますが、アパレルの原価は30%といわれているので、利益無しでも
在庫を抱えるくらいなら…と投げ売り状態なわけですよ。
なにしろ余り物の中の筋金入りの余り物で、全ての客からダメ出しを
食らったも同然のとびきりの余り物ですから、そんな服を着て気分が
高揚するわけがないし、絶対に買うべきではありませんね。
巷間、マジック道具でも、福袋やらセールやらと耳にすることがあり
ますが、売る側も買う側も一応表向きは「お客様に夢と感動を…」と
謳うマジシャンであるならば、その売買行動やそのマジックを見せら
れる客には夢があるのか否か…。
ましてや、売買される物がコピー商品であれば論外ですが、お互いに
分かっていながら取引きしているとすれば、ブラックなウィンウィン
関係…残念ながら現在のマジック界の風物詩なのかもしれませんね。
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