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いろいろと読んでみた

最近読んだ本の中から、いくつかレビューをざっくりと…。
 
 
・ 火花  又吉直樹 著  (文藝春秋)
 
今一番の話題作なので、時流に乗って芥川賞受賞の翌日に購入しました。
普段読むのは実用書、ビジネス書、医学書、投資関連本、たまにマジック
関連本というラインナップなので、小説の論評は面白いか否かだけでしか
判断できませんが…面白い!
特に芸人が読めば、様々な切ない想いが交錯することでしょうね。
多くの書評にも書いてありますが、その文学的表現は秀逸で、情景が頭の
中にカラーで出て来ます。
それだけに映画化しやすい小説で、配役も色んな芸人に当てはめて想像
してみると、面白さも倍増です。
 
・ 絶歌  元少年A 著  (太田出版)
 
話題作というより問題作ですね。
前半は自身の生い立ちからあの事件を起こして逮捕されるまで、後半は
再び社会に出てから現在までという二部構成になっていますが、肝心の
医療少年院に収監されていた期間の出来事は、完全スルー状態。
ここでどのような更生教育を受けて社会に出て来たかが重要なのに…。
その教育の成果がなかったからこそ、遺族感情を無視して出版すること
ができるのでしょう。
まあ、文体からも感じるように、小説家気取りのナルシストですな。
あの事件当時、マジックショーの出し物から、切断系イリュージョンを
全て封印したことを思い出しました。
 
 
・ 読んだら忘れない読書術  樺沢紫苑 著  (サンマーク出版)
 
今年のビジネス書のベストセラーです。
現在の日本人の平均読書量は一ヶ月に1冊でしかなく、月に7冊読めば、
日本人の上位4%に入ることになるようです。
まず、なぜ読書は必要なのか? 読書によって得られる8つのことについ
て書かれています…例えば、読書量と収入は比例しているという事実、
膨大な他人の経験や知識を1500円程度で買えるのは、自分で一から
スタートするよりは、はるかに時間短縮になって有益だということ。
「インプット量」で勝ち、「アウトプット量」で勝ち、自己成長のスピ
ードで勝てばライバルに圧倒的に差をつけることができる…そのための
第一歩が読書量を増やすこと。
そして読んだ内容を忘れないためには、脳科学研究のエビデンスとして
最初のインプットから7〜10日以内に3〜4回アウトプットすること。
(私もそのアウトプットの一つとして、レビューを書いているわけです)
私は、月平均10冊程度読みますが、著者の樺沢先生は30冊とのこと…
凄いなあ。
 
 
・ 「爆買い」中国人に売る方法  徐 向東 著 (日本経済新聞出版社)
 
私も都内での常宿が銀座なので、もうすっかりおなじみの光景となった
中国人観光客による爆買い…実は、日本人の中国人観光客対応は間違い
だらけで、大きなビジネスチャンスを逃しているという内容の本。
今後のインバウンド消費攻略のためには、必読書と言っても過言では
ないでしょう。
 
 
・ 日韓対立の真相  武藤正敏 著  (悟空出版)
 
近年の反日・嫌韓の世論の中で、多くのいわゆる「嫌韓本」(悪韓論、
恥韓論、呆韓論…)が出版され、大手の書店では平積みのコーナーが
できるほど売れているようです。
私もほとんど読みましたが、いずれもエキセントリックで、かの隣国
の日本に対する難癖や嫌がらせに辟易している諸氏にとっては、溜飲
が下がる思いでしょう。
しかし今回の本は、日韓外交戦の舞台裏で苦悩した、前・在韓国特命
大使が初めて沈黙を破っただけに、鬼気迫る史実が綴られています。
結局、韓国の歴史観は「自分が正しいこと」が前提であり、日本人は
アタマで考え、韓国人はハートで考えるから理解し合えないんです。
感情を揺さぶる大きな悲しみに直面した時、多くの日本人は黙って涙
を流し、韓国人は地面を叩いて転げ回り、大声で泣き喚く…こんなに
感情表現の違う人種を相手に、慰安婦問題や竹島問題を冷静に話し合
いで解決しようなんて、無理な話だなと感じるのは私だけでしょうか。
 
 
・ 笑韓でいきましょう  高 信太郎 著  (悟空出版)
 
韓国に対していちいち憤慨するのではなく、もう笑い飛ばしましょう
という主旨の本です。
爆笑エピソードが満載なのですが、二つ紹介しましょう。
ある日本人がなにげなく「韓国人は怒りっぽいからな」と言った途端
隣にいた韓国人が「ウソつくな! 我々は怒りっぽくない!!」と怒鳴
ったとか。
日本人がよく使う「すいません」は韓国では「ミアナムニダ」ですが、
ほとんど使われません…なぜなら彼等は謝らないからです。

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