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サプライズ映像

8月31日は私の弟子の一人のRintaroの結婚披露宴でした。
 
彼は大学卒業後直ぐに私に入門、アシスタントをしながら修行した後
2005年に独立、今でも必要なときにはサッと駆けつけてくれる優しい
男(風車の弥七のような…古!)なのです。
長い歴史の過程では、思い出せない程様々なアクシデントや紆余曲折が
ありましたが、なんとか丸く収まって(応急処置的なつぎはぎが目立つ
けど)一生の伴侶と共にこのおめでたい日を迎えられて本当に良かった
と思います。
 
披露宴のこの日は台風5号に直撃されたものの(この間の悪さが、彼の
人生を象徴してるんですね)、交通機関への影響は少なく、海外からの
ゲストを含めて約160名(意外と人脈あるのね)が出席して3時間超の
盛大な披露宴となりました。
披露宴といえば昔から余興のゲストとして引っ張り出されることが多く
常に控室で弁当を食べながら待機していたものですが、さすがにこの歳
になるとそういう機会もなくなり、円卓で食事とワインを楽しむことが
多くなりました。
 
余興では、彼の友人のシンガーの歌やジャグリングの世界チャンピオン
の妙技はあったものの、マジックショーはというと…若手の有名処を含
めて多数のマジシャンが出席していたにも関わらず皆無の状態。
結局マジックはないのか…そういう空気が漂った披露宴の後半、宴会場
の壁面にスルスルとスクリーンが降りて来て、いきなり映像が流れ始め
ました。
新郎新婦が「えっ聞いてないよ」と困惑したのもつかの間、スクリーン
上に「きてます!」の文字と同時にあのBGMが流れ始め、Mr.マリック
の姿がドーンと映し出されたのでした。
客席はどよめき、新郎は号泣、その姿を見てもらい泣きする人、大笑い
する人(多くはマジシャン席です)…まさにサプライズが上手くハマる
とこうなるんだなというお手本のような演出でした。
マリック氏自らがRintaroとの出会いを語り、二人を祝福するオリジナル
マジックを演じるという5分を越えるサプライズ映像なのでした。
(ああ、あのマジック、パクりたい〜)
結果的には誰も余興でマジックをやらなくて正解だったのですよ。
 
場所を二次会に移した後もサプライズが…私のムチャ振りで、内田貴光
がカードマニピュレーションを披露、マリック氏から突然祝福の生電話
が入り、スマホ片手に直立不動で話すRintaroに皆爆笑。
三次会の話が出た頃に内田と共に退散、しかし二泊三日で内田と朝まで
コースで呑んでしまい、ヨレヨレの数日間でした。
 
 
さて、レアなマジック映像を蒐集している私にとって、かつてない程の
サプライズ映像(あくまでも私の好みですよ)を入手して、久しぶりに
興奮しています。
 
ジョニー・ハートの完璧なフル手順…クライマックスは白いオウムと猫
ばかりだと思っていたら、実は黒豹を出現させていたんですね。
鳩出しの元祖チャニング・ポロックのカップ&ボール、ゾンビボールに
ビリヤードボール…典型的なチャベツスクールのお手本のようなアクト。
八田加寿雄の鳩出しとカードマニピュレーション…これまでは1973年
FISMパリ大会のファイヤーアクトの映像しか観たことがなかったので、
このピン芸には感動しました。
あのファイヤーグローブは実はオープニング用ではなかったんだ!
(興奮し過ぎて、マニアックな話題になってしまいました)
 
一世を風靡したマジシャンは、やはり何をやらせてもサプライズ級なん
だなあ…鳥肌立ちまくりです。

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