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ポジティブだったりネガティブだったり

久しぶりに新旧「白い巨塔」をまとめて観ました。
前回観比べた時は、私が高校生の頃にリアルタイムで観ていた田宮二郎主演
の1978年度版により感動したのですが、今回は唐沢寿明主演の2003年度版
に軍配が上がりました。
硬派なドラマとして視聴率は常に20%を超え、最終回は32.1%を記録した
だけのことはあります。ぜひご覧下さい。
1978年度版を観て改めて気付きました…当時の医師の喫煙率って驚くべき
高さなのです。ドラマに登場するほとんどの医師が喫煙しています。
私が研修医の時代も医局内での喫煙は寛容的でしたが、今では多くの病院が
敷地内禁煙なのですから隔世の感があります。
いつの間にかシガレットマジックはネガティブな演目となってしまい、あれ
だけ演じていたのに封印されるのもむべなるかなって感じです。
ただ封印しても実際のショーには何の支障もないってことは、もともと必要
がなかったのか、私の芸が止めても惜しまれるほどのレベルに達していなか
ったことの証左なのかも。(きっと後者だ、うん。)

ここでちょっとネガティブなエピソードを。
先日、某ベテランマジシャンの次のような発言を耳にしました。「海外の
コンベンションで認められれば、ファーストクラスのチケットで招待される
こともある。そんなマジシャンになりたいと思わない?」…全く思わん!
これって「金持ちの客に奢りで飲みに連れて行ってもらえるマジシャンに
なりたいって思わない?」っていうのと同レベル。
自腹でファーストクラスに乗れるマジシャンか、チケットを贈るような人物
にはできればなりたいと思いませんか?

 

そういえば、一目で高いとわかる装飾品を身に着けていても自慢することなく
酒を奢ってくれた人を紳士だとベタ褒めするマジシャンもいましたが、大して
ブランド品に詳しくもないそのマジシャンにも一目で高いとわかる物を酒席で
着けているのは、これ見よがしのアイコン丸出しであることは間違いないし、
奢ってもらっただけで良い人と判断するのなら、そのマジシャンの価値観など
推して知るべしですな。
他人の金をあてにする価値観のままではマジシャンによくある「夢を見せま
す」というポリシーからは大きく逸脱している気がするし、そもそも夢を提供
する余裕なんてあるのかな。

 

 

ネガティブな話はさておき、最後はポジティブな話を。
仕事で福岡に来ていた盟友、バーマジック界のカリスマ・銀座ハーフムーンの
ヒデ氏が私の家を訪れて、しばし雑談。
そのキャラクターに合わせた巧みな演出に魅了されて、似合いもしないのに
真似るバーマジシャンも多く、全国に劣化版ハーフムーンも増殖中です。
自らの力とセンスで前進するポジティブな姿勢は、同世代として頼もしさすら
感じます。
彼との付き合いも20年以上になりますが、多くの人間関係の中には彼のように
一生に渡って切磋琢磨していきたい人間もいれば、シガレットマジックと同様
に関係を封印しても何の支障もない人間もいるものです。
実際にジャンクフードを避けてウォーキングをするだけで健康になれるのです
から、そもそも知り合う必要もなかったジャンクフードのような人間を断捨離
すると、本当に大切な人間がはっきりと見えて来ます。

 

 

あっ、微妙にネガティブになっちゃったので、ちょっとポジティブに切り替え
ます。先日マリック氏から直接頂いた新作「マリック・トックリ」…先週の
サロンマジックでのトリで使用したところ、予想以上に大ウケ!お薦めです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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