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2010年9月

時は金なり

「光陰矢のごとし」
「少年老い易く学成り難し」


子供の頃にはピンと来なかったことわざも、しみじみと感じるように
なってしまいました。
時間というのは本当に貴重です。
あの時、なんで時間をかけてでもあれをやっとかなかったんだろう…など
と後悔する人生は極力避けたいので、現在の私は人生においてやりたい
こと全てに取り組んでいます。(少し飛ばし過ぎて疲れ気味ですが…)
今更ながら感じるのは、短時間でも集中すれば驚くほど色々な事が可能
になっていくということ。


不思議なことに私達は誰でも、他人からなんとか時間を割いてもらいたい
と頼まれると、いとも簡単にそれに応じてしまいます。
時間は無形のものであり、肉眼では見えないので、人々は他人のために
無料同然に惜しみなく使います。


確かに私達は「お金を貸してくれ」と頼まれれば躊躇しますが、「時間を
貸してくれ」と言われると、思案せずに応じてしまうことが多いのです。


お金にしろ時間にしろ、世の中にはお願い事がある時だけ調子良く頭を下
げて、得るものを得てしまうとあとは何事もなかったように振る舞うという
恩知らずな人間は存在します。
またそういう人間に限って、そのことによって得た成果を自分の実力だけで
達成したように振る舞うものです。


貸したことを後悔しても、お金は返って来る可能性はありますが、時間は
絶対に返してもらえません。


「時は金以上なり!」


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鳥の話 21

前回の鳥の話20では、多くのインコ・オウムは人物の区別ができること
について述べました。
では鳩はどうなのでしょう? 人物の区別ができると思いますか?
ズバリ、区別できるのです。

実は私はある時までは絶対に区別できるわけがないと信じていました。
私の経験上、馴れた鳩は誰に対しても馴れて扱い易いからこそ頻繁に
マジシャン間で貸し借りされるわけだし、特定の人物に馴れるインコや
オウムは区別がつくからこそ、飼い主以外は容易に扱えないわけです。

1990年代ですが、ドイツのマジックハンズコンベンションでの
エイモス・レフコビッチを観た時に、それまでの常識が覆りました。
レフコビッチといえば過去何度か来日したこともあるベテランで、当代
きってのダブアクターです。
そのテクニックや手順構成を含めたアクトに関しては、好みや評価が
分かれるところですが、こと「鳩の調教」にかけては間違いなく世界一
でしょう。とにかく鬼のように調教しています。
あるテレビ番組で、彼が自宅で取材を受けているのを見たことがありま
すが、庭の広大な鳩舎で約80羽の鳩を飼い、1日に8時間も調教して
いるとのことでした。

演技の最後には客席の後方から6羽の鳩が飛来して彼の肩や腕に
ズラリととまるシーンは印象的で、コンベンションでは必ずスタンディ
ングオベーションとなっていました。
さてドイツでのガラショーに登場した時の話です。
飛んだ1羽の鳩が珍しく手元に戻らずに、ステージの背景のカーテンに
沿ってバタバタと床に落ちました。
ところがその鳩が自ら飛び立ち、彼の手元に戻って行きました。
さらに驚いたのは大会のファイナルでのことです。
その日の出演者全員がステージ上に呼ばれ、一列に並んだ時のこと…
劇場の後方から6羽の鳩が飛来してレフコビッチだけにとまったのです。
彼と同じような黒い燕尾服を着たマジシャンが他にも4〜5人はいたの
にも関らず、全ての鳩が迷うことなく彼をめがけて飛んで行ったのです。

1997年、私はロサンゼルスのワンデーコンベンションに参加しました。
ここでレフコビッチがレクチャーを行いました。
ところがレクチャーの内容は、多くの参加者が期待したような鳩出しの
「テクニックや秘密の公開」ではなく「日頃の飼い方とケア」に関してで
あることを彼自身がレクチャーの冒頭でアナウンスしたために、大部分
の参加者が、なあんだという感じでぞろぞろと部屋を出て行ってしまい、
残ったのは私を含めて10人以下となってしまいました。
鳩出しのテクニック等は資料や映像から勉強することができても、日頃
のケアは知る機会がないので、実はこちらの方がはるかに価値があると
思うのですが…。

レクチャー終了時にドイツでの出来事を思い出したので、彼に疑問点を
尋ねてみました。
彼ははっきりと答えました…「鳩は人物の区別ができるんだ!」

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